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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百十二話 いよいよ開始その五

「日本はそうなんだ」
「季節の変わり目は雨が多いのね」
「うん、どうしてもね」
「だからこのお天気なのね」
「そうなんだよね」
「ベトナムは違うのよね」
「熱帯だからね」
「そう、言うならいつも夏で」
 それでとだ、ダオさんは僕にベトナムの気候のことを話してくれた。
「雨が多いけれど」
「スコールだね」
「殆ど決まった時間に一気に降るのよ」
「そうだよね」
「だからね」
 それでというのだ。
「季節の変わり目自体がなくて」
「雨が降りやすい時期もだね」
「雨季と乾季よ」
 それになるというのだ。
「降る時は本当に一気に降って」
「降らない時は降らない」
「そうした場所なのよ」
 それがベトナムもっと言えば東南アジアの気候だというのだ。
「熱帯だからね」
「熱帯雨林気候だとずっと雨だよね」
「ジャングルだとね、そうした地域もあるし」
「雨季と乾季がある地域もあるね」
「そうよ、本当に日本とは全然違うから」
 それでというのだ。
「こうした季節の変わり目に多いっていうのはね」
「ベトナムにはないね」
「こんなに涼しい時もないし」
「これから涼しくなくなるよ」
 僕はダオさんに笑ってこうも話した。
「寒くなるよ」
「涼しくなるどころかよね」
「本当に雪も降るしね」
「雪ね、ダオそれがね」
「見たことないよね」
「天然の雪はね、氷もね」
 こちらもというのだ。
「両方ね」
「やっぱりそうなるよね」
「ええ、暑いからね」
 それでというのだ。
「どっちもなかったわ」
「そうだよね、やっぱり」
「ちなみに冷たいお菓子はあるから」
「それで大人気だよね」
「東南アジア全体でね」
「それはわかるよ」
 暑いと冷たいものが美味しい、これは何処でも同じだ。
「よくね」
「ダオもかき氷とアイス大好きだしね」
「冬に暖かいお部屋の中で食べても美味しいよ」
「そうらしいわね」
「だからね」 
 僕は冬のこうした楽しみも話した。
「期待していいよ」
「冬になれば」
「雪が降って氷もね」
「見られるのね」
「あとつららもね」
「ああ、お家の屋根から垂れ下がる」
「あれもあるんだ」 
 こうダオさんに話した。
「あれもいいよ」
「そうなのね、ただね」
「ただ?」
「いや、雪を見たいしつららもだけれど」
 それでもとだ、ダオさんは僕にこうしたことを言ってきた。
「どっちも妖怪になるのよね」
「ああ、雪女とつらら女だね」
「どっちも日本の冬に出るのよね」
「うん、八条学園にも出るよ」
 僕はダオさんにはっきりと答えた。
「どっちの妖怪もね」
「そうよね、何かね」
「雪女とかつらら女は」
「かなり怖いって聞いたけれど」
 眉を曇らせてだ、ダオさんは僕に聞いてきた。 
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