八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二百十二話 いよいよ開始その四
「いいと思うよ」
「ドライだね」
「いや、反論するから」
それでだ。
「ドライかというのね」
「そうでもないんだ」
「僕はそう思うよ、やっぱり何でも言われるとね」
「鬱陶しいよね」
「それに腹も立つし」
そんな訳があるか、と思ってだ。ねぶた祭の起源の主張は絶対に有り得ないと思うけれどもっと酷い話があって中国なんか端午の節句を何時の間にかユネスコの文化遺産に登録なんてことをあの国にされている。当然中国人は激怒しているらしい。
「ドライじゃないよ、けれどね」
「一々考えていてもだね」
「仕方ないしね」
「言ったらもうその場はそれで終わって」
「飲むのを楽しむといいと思うよ」
「そういうことだね」
「折角美味しいんだよ」
日本酒特に関西のお酒はだ、兵庫県も酒どころで有名だ。
「それなら妙なことに気を向けずにね」
「お酒自体に向けてだね」
「飲めばいいよ、折角日本酒は今世界的にメジャーになってるし」
そのクールジャパンの一環でだ。
「楽しめばいいよ」
「飲んで酔って」
「そうしてね、それとね」
「それと?」
「打ち上げの時の肴だけれど」
「あれいつも適当に出てるよね」
「乾きものがね」
柿の種やピーナッツといったものがだ。
「神社の方が出してくれてるけれど」
「あれよく見たら八条製菓のだよね」
「うん、だからね」
「あれも八条グループのお供えだね」
「それだよね」
「そこも八条グループっていうのがね」
板垣君は僕に少し苦笑いになって話した。
「この学園らしいね」
「そうだね、そう言うとね」
「八条グループが経営しているし」
「やっぱりここは八条グループの学園なんだね」
「そうなるよね」
そもそも八条グループが財閥と言われていた頃に日本そして世界の将来に貢献する人材を育成する為に創設した学園だ、そして八条財閥の企業の人材を育成する為でもあったからだ。完全に八条グループの学園だ。
「やっぱり」
「そうだよね」
二人でこんな話をした、その後僕は昼休みにお弁当を食べてついでに二限目の後で買ったパンも食べてだった。校舎の屋上に行くとそこにダオさんがいた。
ダオさんは僕が屋上に出るとすぐに僕に気付いて声をかけてきた。
「どうしたの?」
「いや、外の景色が見たくてね」
僕はダオさんにすぐに答えた。
「それでなんだ」
「屋上に来たの」
「そうなんだ」
「それダオもだけれど」
ここでだ、ダオさんは上を見上げた。そうして僕に言った。
「今日はちょっと残念ね」
「ああ、天気よくないね」
見れば曇っている、降りそうではないけれど雲が多い。
「どうにもね」
「何か最近お天気悪くない?」
「季節の変わり目はね」
「日本だとなのね」
「天気がよくないんだ」
「そういえば梅雨もね」
「雨多かったよね」
ダオさんにあの季節の話もした。
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