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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百九話 運動会前その十

「阪神ファンをな」
「今だってバース様だしね」
 神様仏様となってだ。
「そこまでだとね」
「本当に自然とだ」
「阪神ファンを好きになってくれるんだ」
「俺もそうなると思う」
 かく言う劉君もというのだ。
「自分をずっと熱狂的に好きな人はな」
「劉君も好きになるんだね」
「嬉しくてな」
「本当に自然とだね」
「そうなると思う、バースさんだけじゃない」
「もうかなり前の人だけれど」
 あの日本一も遠い昔になった。
「凄かったからね」
「俺達が生まれるずっと前の人達でもな」
「今も言われてるから」
 とにかく打った、最高の助っ人だったとだ。
「最初は地味な扱いだったけれど」
「あまり期待されていなかったか」
「うん、それがだったんだ」
「大活躍してくれたか」
「左右にホームラン打ってくれて」
 応援歌にもなった位にだ。
「どれだけ凄かったか、ヒットもね」
「よく打ってくれたんだな」
「奇麗にね」
 映像を見るとそうだ、バースはホームランだけじゃなくてヒットの打ち方も実に見事な人だったことは見る人は見て言っている。
「打ってくれて」
「それでか」
「優勝にね」
 本当にだ。
「貢献してくれたんだ」
「ヒットもだから凄いな」
「打率もよかったんだ」
 そしてチャンスにも打ってくれた、だから三冠王になったのだ。
「ああした人がまた出てくれたら」
「阪神はもっと強くなるな」
「そして日本人もその強い阪神を見て」
 今もそうだけれどだ。
「もっと元気になるよ」
「それはいいな、俺の国も負けてられないな」
「中国の方もだね」
「ああ、まずそんなチームが欲しい」
 阪神みたいなチームがというのだ。
「そしてな」
「国民全体で勇気付けられて」
「頑張りたいな」
「そう思うよね」
「阪神の話を聞くとな」
 劉君は僕ににこりと笑って言ってくれた、朝はもう体育祭つまり運動会の話をしてそれは授業がはじまりギリギリまで行われた。
 そしてだ、お昼にはだった。
 僕はお昼八条荘で貰ったお弁当を食べてから食堂に行こうとするとその途中で千歳ちゃんにばったりと会った。
 それでだ、すぐにこう言われた。
「何処に行かれるんですか?」
「食堂にね」
「あっ、そちらですか」
「お弁当食べたけれど」
 それでもだ。
「まだ食べ足りなくて」
「それで、ですね」
「うん、おうどんかラーメンか」
「そうしたものをですか」
「食べようかと思ったけれど」
「それなら」
 千歳さんは僕の話を聞いてこう言った。
「私もご一緒させてもらっていいでしょうか」
「千歳ちゃんもなんだ」
「はい、それで」
 千歳さんは僕にさらに言った。 
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