八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二百一話 家庭その二
「しかもカルシウムも不足しがちになるしな」
「菜食主義も極端だと」
「昔宗教的な理由でそうした人と会ったんだよ」
極端な菜食主義の人と、というのだ。
「牛乳も乳製品も口にしないな」
「蛋白質は大豆だけですか」
「それで色々菜食主義やら自分達の宗教のこと言ってたよ」
「そうだったんですね」
「けれど如何にもな」
先生は眉を顰めさせて僕に話した。
「不健康そうだったな」
「菜食主義は身体にいいとか言ってたんですよね」
「そうだったけれどな」
「不健康そうでしたか」
「変に痩せてて肌も髪の毛も乱れていてな」
そうなっていてというのだ。
「それでな」
「かなりですか」
「ああ、不健康そうだったな」
「栄養バランスが悪かったんですね」
「確かにビタミンは大事だよ」
この栄養素はというのだ。
「鉄分とかミネラルもな」
「健康の為には」
「糖分だってな、けれどな」
「蛋白質やカルシウムもないと駄目ですね」
「栄養はバランスよくだよ」
どういった栄養素もだ。
「採らないと駄目だからな」
「偏食はよくないんですね」
「極端な菜食主義とかも危ないんだよ」
「それが現実ですか」
「大蒜ラーメンチャーシュー抜きならいいさ」
先生は笑ってかなり有名なアニメのキャラクターの食べたものを言ってきた。
「ラーメンには鳥ガラや豚骨のスープがあるだろ」
「あっ、そうですね」
「これが極端になるとな」
「もうスープもですね」
「精進ものだけとか言い出すしな」
「そこまでいくとですか」
「精神的にも不健康になりかねないしな」
少しでも肉が入っていればどうとか言い出す様になってだ。
「歴史の偉人の誰それが菜食主義者とか言ってもな」
「栄養バランスは変わらないんですね」
「ヒトラーだって菜食主義者だっただろ」
「偉人の誰それがって言うのなら」
「実は違ったって説もあるけれどな」
けれどどうも実際に菜食主義者だったらしい、料理にラードも使わない位だったそうだがミルクや乳製品は口にしていたらしい。
「まあヒトラーは能力は高かったな」
「人間離れした位に、でしたね」
「それでも偉人の誰それが菜食主義者って言ったらな」
「ヒトラーもそうだった、でですか」
「そう言ってるさ、大戦争やらかして何千万も犠牲にした人も」
「菜食主義者ですか」
「そうだったからな」
人種差別を前面に押し出して多くの粛清や弾圧を繰り返してきたスターリンと並ぶ悪名高き独裁者でもだ。
「そう言えばいい、とにかくな」
「栄養バランスはよく、ですね」
「スポーツも勉強もそうだ、だからこれからもな」
「栄養バランスは考えていきます」
「ああ、そうしろ」
僕は先生とこうした話もしつつこの日も部活の方も頑張った、そして帰る時に同級生達にこう言われた。
「涼しくなってきたな」
「うん、そろそろね」
「やっと秋になってきたよ」
「そうだね、本当に」
僕もこう応えた。
「部活しても汗もね」
「あまりかかなくなったな」
「夏と比べると」
「空気もさらさらしてきたしな」
「そうだね、今年の夏は暑くて」
しかもだった。
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