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八条学園騒動記

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第四百九十七話 五段バーガーその十二

「それにうちのクラスは」
「皆飲むからね」
「お酒好きな子ばかりだから」
 このことには定評があるクラスだ。
「だからアンネット以外はね」
「アンネットはいつも飲んでるから」
 それでとだ、ジュディはプリシラに話した。
「もうね」
「対象外ね」
「この場合は。いつも飲んでたら」
「二日酔いにはならないわね」
「最初から酔ってるから」
 これで二日酔いも何もないというのだ。
「関係ないでしょ」
「その通りね」
「だからアンネットは置いておいて」
「お酒でロシア人は別ね」
「別格っていうか」
 それこそと言うジュディだった。
「特別でしょ」
「スペシャルという意味で」
「そう、だからね」
「ロシア人の場合は置いておいて」
「ことお酒のことについては」
 そうして考えるべきだというのだ。
「それで言うけれど」
「ええ。クラスの大抵の子はね」
「やっぱりね」
「二日酔いの経験あるわね」
「だからこそよ」
「あの辛さを知ってるからこそ」
「二日酔いの朝は」
 まさにその時はというのだ。
「お風呂に入るといいのよ」
「本当にあれが一番効くのよね」
「ええ。水風呂に入ってっていう人もいるけれど」
「それ夏ならいいけれど」
 ジュディは水風呂の冷たさから答えた、あの冷たさを連想しつつ。
「冬だとね」
「間違いなく風邪ひくわね」
「昔のエウロパじゃ多かったのよね」
「冷水シャワーね」
「最初の頃のジェームス=ボンドもよく浴びてたし」
 冷水浴は欧州では昔からあった、老け込まない美貌で知られたフランス王フランソワ二世の愛人ディアヌ=ド=ポワティエの美貌の源の一つだったとも言われている。
「あれ二日酔いにはいいのよね」
「冷たさで目が一気に冷めて」
 冷水のそれでだ。
「いいことはいいわ。ただ」
「風邪ひくわね」
「夏以外の季節にすれば」
「だからお勧め出来ないのね」
「それよりも」
 二日酔いにはというのだ。
「熱いお風呂の方がね」
「いいのね」
「私はそう思うわ」
「それ言うと私もよ。やっぱりね」
「湯舟かサウナね」
「二日酔い解消にはね」
「じゃあ明日は」
「今日は早く寝るし」
「この後シャワーを浴びて」
「そうするから。早く起きて」
「何時位にかしら」
「五時半にタイマーセットするわ」
 目覚まし時計が鳴る時間をその時間にするというのだ。
「そうしてね」
「その時間に起きて」
「何とかベッドから出て」
「楽ならサウナに行って」
「辛かったらお家のお風呂に入るわ」
 ジュディは真っ赤な顔でコップの中の酒を飲みつつ述べた。
「そうするわ」
「私も同じよ」
「ましだったらサウナで」
「辛かったらお家のね」
「お風呂に入って」
「すっきりして」
 そうなってからというのだ。 
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