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八条学園騒動記

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第四百九十七話 五段バーガーその十一

「こだわる必要はないわ」
「そういうことね」
「そうよ、だからね」
「そこは臨機応変ね」
「そうなるわ。私もね」
「お家に帰ったら」
「絶対に二日酔いになるけれど」
 既にその酒量に達しているというのだ、言いつつプリシラは自分の分の缶をさらに開けた、そうしてコップに入れた。
「それでもね」
「明日は朝からお風呂ね」
「これでお酒抜くから」
「身体も気分も奇麗になるし」
「いいこと尽くしね」
「そう、それで気分をすっきりさせて」
 二日酔いで死にそうになっている状況から一気にだ。
「そうなってね」
「登校ね」
「明日は。そもそも朝にシャワー浴びたら」
「これが気持ちいいのよね」
「すっきりするわね」
「目が覚めるどころじゃなくて」
 それこそだ。
「気分までね」
「変わってね」
「憂鬱な気持ちも」
 そうした感情であってもというのだ。
「もうね」
「シャワーで洗い流されて」
「身体も奇麗になって」
「それでね」
 そのうえでというのだ。
「気分一新で登校出来るけれど」
「これが二日酔いも解消となると」
「余計によ」
 その普通の朝のシャワー以上にというのだ。
「気持ちが切り替わってね」
「そのうえでね」
「学校に行けるし」
「二日酔いは辛くても」
 例えそうでもだ。
「いいわよね」
「確かにね」
 ジュディもその通りだと頷く。
「お風呂入ってすっきりした方が」
「二日酔いで登校したことあるわよね」
「あるわよ」
 ジュディにも経験があることだった。
「二回位ね」
「辛いわよね」
「辛いっていうか」
「もう朝の間はね」
「死にそうで」
 そこまで辛くてとだ、またプリシラに答えた。
「頭がガンガンして」
「辛いわね」
「身体もだるくてね」
「学校まで行くことだけでも辛いし」
「プリシラも経験あるのね」
「あるわ」
 無表情で飲みながらの返事だった。
「私にしても」
「それで言うのよね」
「ええ。経験者としてね」
 自分としてもとだ、ジュディはまた答えた。
「言うわ」
「あんたもそうよね」
「大抵の子が経験あると思うわ」
「うちのクラスというか学園全体でね」
「飲酒は十五歳からだから」
 連合の殆どの国ではそうなっている、当然八条学園がある日本でも法律でそう定められているのである。 
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