八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第百九十七話 読破してその十三
「もう二度と創作して欲しくないって傲慢だよ」
「そう思うことハ」
「そうあるな」
「うん、それでもね」
そう想っていてもだ。
「あんまりにも酷い作品だから。これまで話した通りに」
「だからなノ」
「そこまで思うあるな」
「もう二度と書けないで欲しイ」
「そう思ったあるな」
「うん、嫌なものが色々見えるから」
創作でしたら駄目なこと一式と作者自身の相当に悪い人間性までだ。
「だからね」
「義和もそう思ったのネ」
「二度と、とあるな」
「まあそんな作品だとね」
「私もジューンも思うあるな」
「そう思うよ。面白いとかいう問題じゃないから」
最早だ。
「創作を馬鹿にしているのかってね」
「そこまでのものネ」
「酷いにも程があってあるな」
「うん、思ったし」
そしてだ。
「今もね」
「思っていテ」
「私達に話したあるな」
「そうだよ、しかしね」
本当にだ。
「世の中酷い作品もあるよ」
「名作もあれバ」
「駄作ですらない作品もあるな」
「そうだよ」
「そして駄作にもならない作品ハ」
「そんな風あるか」
「何ていうか王道とかオーソドックスを否定しても」
よくそう言われるストーリーやキャラの書き方をだ。
「作品はよくならないんだね」
「そうネ、邪道になっテ」
「そして邪道はあるな」
「結局邪道でしかなイ」
「そんな風あるな」
「そうみたいだね、本当にその漫画は邪道だよ」
どうせこれまでの作品になかったキャラクターやストーリーこそがいいとか考えたんだろう、そこに変なエゴがふんだんに入って余計にだ。
「それで下の下以下と言っていいね」
「そんな作品になっテ」
「義和も今そう言うあるな」
「王道が残るには訳があるから」
そしてオーソドックスがだ。
「そこを外れてもね」
「いい作品になるかどうカ」
「それは別あるな」
「むしろ悪くなル」
「邪道に陥ってあるな」
「そりゃ普通じゃない作品も凄いよ」
漫画家だと永井豪さんか、あの人の作品は本当に凄い。デビルマンなんかよくも悪くも一度読んだら絶対に忘れられない。
「けれどそんな作品もね」
「守るべきことは守っていル」
「そうしたものあるな」
「主人公に悪意持っていて延々いじめる展開とかね」
作者はいいかも知れない、しかし読む方にとっては一体何時になったら話を進める気があるんだいじめ漫画で作者がいじめ楽しんでいいのかとなる。ましてやいじめキャラを依怙贔屓するか人間性を疑われても仕方ない。オウムの教祖を最も浄土に近い人だとか言った吉本隆明と同じレベルなんだろうか。
「邪道も邪道だからね」
「人間性おかしいネ」
「そう思われても仕方ないあるな」
「うん、守る筋は弁える」
デビルマンにしろそうだ、あれだけ強烈に人間の醜悪な部分を描いていても間違ってもジンメンやそんな人間を依怙贔屓はしなかった。
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