八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第百九十七話 読破してその九
「あの人もね」
「あの人も有能だったあるな」
「その有能な人が忠義を尽くして仕える位にね」
「だから枢機卿もあるな」
「それなり以上の人だったし」
「三銃士でもあるな」
「敵役でも立派なんだよ」
魅力的な敵役だ、陰謀家であっても。
「僕もあの人嫌いじゃないよ」
「それでその枢機卿ともあるな」
「和解してね」
そうしてというのだ。
「第一部、三銃士は完結となるんだ」
「そうよネ」
「そうなるあるな」
「後は十年後だよ」
物語は続いてだ。
「今度はそれぞれの場所にいる三銃士を集めるところからはじまるらしいね」
「それ日本のRPGネ」
「ドラゴン何とかとか桃太郎何とかあるな」
二人は僕の今の話にすぐに突っ込みを入れてきた。
「そのままある」
「ゲームみたいネ」
「ああ、そういえばそうだね」
僕も言われてそのことに気付いた。
「仲間を集めるところからはじめるって」
「しかも旅をしてじゃなイ?」
「だとしたらそのままある」
「うん、実際に旅をしてなんだ」
資料を読んでいるとそのままだ、ダルタニャンは旅をしてちりじりになっている三銃士達を集める為に旅をするのだ。
「三人を集めるんだ」
「仲間の数といいネ」
「日本のRPGあるな」
「それで全員揃えてネ」
「はじめるあるからな」
「そう言われると物語のお約束は」
小説とゲームの違いがあってもだ。
「もう既に出来上がっていたのかな」
「デュマさんの頃にネ」
「既にあるな」
「そうかもね、まあシェークスピアの頃にはね」
イギリスのこのやたらと大袈裟でシニカルな表現が好きな劇作家の時にはだ。
「出来上がってるっていうけれど」
「ロミオとジュリエットとカ」
「ハムレットあるな」
「あの人のお話の展開が」
シェークスピアのそれがだ。
「もう人間の創作を完成させたっていう人もいるし」
「だからデュマさんも今の日本のRPGモ」
「お約束になっているあるか」
「まず仲間を集めル」
「そこからあるか」
「そうなるのかな、まあね」
僕はさらに言った。
「第二部はそこからはじまるんだ」
「十年後ニ」
「仲間達をもう一度あるか」
「それで仮面の男では仲間割れしていル」
「それもお約束あるな」
「あれは映画だけれどね」
だから鉄仮面とはストーリーがまた違う、ダルタニャンの死に方も違うし三銃士は全員生き残っているけれどだ。
「あれもお約束だね」
「そうよネ」
「あそこもあるな」
「うん、それで和解も」
あと仮面を被せられていた王様の双子の兄弟が実はダルタニャンの子供だったこともだ。王妃との秘められた恋愛の末にということも含めて。
「するしね」
「王道ネ、ストーリーノ」
「まさにそれあるな」
「オーソドックといえばオーソドックス」
「そう言えるあるな」
「うん、けれどどうもね」
その王道やオーソドックスと言われるストーリー展開についてだ、僕は二人に僕の見解をそのまま述べた。
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