八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第百九十五話 カップリングその二
「だからダルタニャンも三銃士モ」
「美少女に出来るのが日本人ではないあるか」
「そうかもね」
僕も否定出来なかった、何しろ吸血鬼の本を読むとヘルシング教授まで美少女ではないけれど美女になっていた、あの初老の紳士がだ。
「昔アラミス女の人だったアニメあるし」
「あの美男ネ」
「三銃士の一人あるな」
「あのキャラが女だった作品もあるし」
それにだった。
「同じフランスのベルサイユの薔薇なんて」
「主人公男装の麗人ネ」
「そうなっているあるな」
「これが美少女化のはじまりかも知れないし」
男装の麗人がだ、考えてみればこの設定も普通になった。
「極端に言うと男の娘もいるし」
「あれは凄いある」
水蓮さんがしみじみとして言ってきた。
「日本では昔からいたあるな」
「昔からって」
「そうある、江戸時代からある」
「そういえばそんな絵もあったかな」
江戸時代は実に色々な文化が花開いた、そうしてその中では女装もあった。このことは僕も親父に言われて知っている。
「実際にした人もいて」
「そうあるな」
「うん、それでね」
僕は他にも女装した人を思い出した。
「織田信長さんもね」
「あの人もあるか」
「女装したことあるし」
若い、まだ尾張の一領主だった時に祭りで天女の姿になったとある。織田信長は美形としても有名だったし映えただろう。
「そう思うとね」
「日本は昔から男の娘がいたね」
「そうしたお話もあったネ」
ジューンさんも言ってきた。
「古典デ」
「とりかえばや物語かな」
「そう、平安時代ノ」
「あれもね」
確かにだ、僕もここで思い出した。
「男の娘出てるね」
「そうよネ」
「倭建命も女装したし」
そうして敵を騙して役目を果たしている。
「そう思うとね」
「日本は昔から男の娘いたネ」
「そうだよね」
「今は特ニ」
「それが定着しているかな」
「女の子みたいな男の娘いるかラ」
「あれはびっくりあるよ」
水蓮さんは心から言った。
「女の子もびっくりの可愛さあるからな」
「そうなんだよね、僕もね」
この八条学園でもそうした趣味の子がいたりする、これを受け入れるのもまたこの学園の環境の凄いところだ。
「これはないって思う位ね」
「奇麗な男の娘いるネ」
「アイドル並あるな」
「下手なアイドルよりもね」
もうそれこそだ。
「可愛い子いるから」
「じゃあそうした子に義和モ」
「惚れるあるか」
「いや、それはないよ」
二人が少しどうかという目で僕を見てきてだ、僕は少し焦って否定した。
「僕は否定しないけれど同性愛はね」
「趣味じゃないノ」
「そうあるか」
「あくまで女の子だけだよ」
このことは断った。
「本当にね」
「そうなノ」
「あくまでノーマルあるな」
「他の誰が同性愛でも何も言わないけれど」
僕の近くの人達がそうでも構わない、もっと言えば男の娘とも普通に話したことも何度もあるし何とも思わない。
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