| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

夢幻水滸伝

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第七十三話 荒波を見てその二

「そうしてぜよ」
「参拝されますか」
「そうされますか」
「そうするのもいいぜよ、さて今はぜよ」
「はい、白の本丸まで戻り」
「そこで、ですね」
「話をするぜよ」
 こう言って実際にだった、正岡は彼等と共に高知城の勇壮な天守閣に入ってだった、その中でこれからのことを話した。
 正岡はすぐにだ、彼等に話した。
「確かにわしは喧嘩も戦も趣味ではないぜよ」
「商売ですね」
「そして政ですね」
「そうしたものの方が好きぜよ」
 彼等に対してあらためて話した。
「しかしそれで必要ならぜよ」
「戦われますか」
「そうされますか」
「そうぜよ、しかし戦よりも話ぜよ」102
 こちらの方を第一に置きたいというのだ。
「それが第一ゼよ」
「ではこの高知の外にある連中はですか」
「話をしていってですか」
「収めていきますか」
「この世界を救うにはまずは力を一つにすることぜよ」
 このことからとだ、正岡は話した。
「それでぜよ」
「まずはですか」
「この土佐をですか」
「一つにするぜよ」
 こう言うのだった。
「そうするぜよ」
「それではですね」
「あちこち攻めず」
「人をやってですか」
「そうして説得して組み込んでいきますか」
「戦は出来るだけ避けるぜよ、そしてこの土佐の港使ってもじゃ」
 前には大海が拡がっているその港でというのだ。
「儲けるぜよ」
「儲けますか」
「あの港使って」
「そうするっちゅうんですな」
「四国だけじゃなくて日本そして他の国とも貿易してぜよ」
 そうしてとだ、正岡は土佐の者達に話した。
「日本自体を今以上にそれも遥かに豊かにするぜよ」
「そして豊かになった力で、ですか」
「日本が世界を統一して」
「そこから世界を救う」
「そうお考えですか」
「そうぜよ、世界を救おう思うちょるんなら」
 それならとだ、正岡はこの場合にするべきことについても述べた、
「まずは救えるだけの力を備えることぜよ」
「そしてその力を得る為にですか」
「世界を統一する」
「そうしますか」
「それで貿易もするぜよ」
 このことも行うというのだ。
「わかったのう、それではぜよ」
「はい、貿易しましょう」
「それでは」
「これからですね」
「土佐を統一しにかかって」
「それで港も整えますか」
「そうするぜよ、土佐は確かに三方を山に囲まれて前は海で他の国と隔絶しちょる」
 このことは彼が起きた時の世界でも同じだ、土佐現代で言う高知県は四国の中でも他の国現代で言う県とは隔絶されているのだ。
「しかしじゃ、平野とええ川も多くて湊もええ」
「それで、ですね」
「政をすれば豊かになる」
「そうした国ですね」
「そうぜよ、しかも海ではふんだんに幸も獲れる」
 海の幸、それがというのだ。
「だからぜよ」
「政にですね」
「心を砕いていきますか」
「そうするぜよ、では今からはじめるきに」 
 こう言ってだ、そしてだった。
 正岡はまずは高知での政をはじめた、街も田畑も整えてだった。周りの小さな豪族達を次々と取り込んでいった。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧