八条学園騒動記
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第四百九十話 強いラスボスその九
「鬼みたいにね」
「強いんですね」
「だから最後の最後でも苦労するのよ」
「それまでも難しかったりして」
「それで最後の最後にもよ」
今の様にというのだ。
「苦労するのよ、それでその強過ぎるラスボスを倒して」
そのうえでというのだ。
「クリアするとね」
「やり遂げたとですか」
「思えるのよ」
「ラスボスは強くないと駄目ってことですね」
「本当に最後で戦わないで終わるとか弱いとか攻撃してこないとか」
そうした展開はというのだ。
「面白くないわよ」
「最後の最後で拍子抜けですか」
「タイトルになっている敵キャラが弱いってこともね」
こうしたこともというのだ。
「やっぱりね」
「拍子抜けですか」
「凍らせて五回攻撃しただけで終わりって敵だったのよ」
「そのタイトルの敵は」
「もう拍子抜けだったわ」
ラスボスの攻撃が再開された、それで部長は攻撃を中断してかわすことに専念することに戻った。そうしてだった。
攻撃をかわしつつだ、また部長に話した。
「やっぱりラスボスはこうでないと」
「強くないとですね」
「本当に駄目よ」
それこそというのだ。
「難しいゲームなら余計にね」
「ラスボスは強くてこそ」
「それRPGでもそうでしょ、シュミレーションでも」
「はい、そう言われますと俺もわかります」
アルフレドにしてもわかることだった、彼はどちらかというとRPGやシュミレーションの方が得意だからだ。
「そうしたゲームって本当に」
「最後の最後がね」
「弱いと何だって思います」
「もう最後の最後で待っているのが鬼だと」
鬼の様に強くないと、というのだ。
「いいでしょ」
「はい、確かに」
「だからね」
「ラスボスはですね」
「強くあれよ」
「シューティングでも格闘でも」
「八条ソフトの場合特に格闘ゲームで凄いけれど」
ラスボスの強さはというのだ。
「詐欺みたいに強いから」
「詐欺ですか」
「何かのゲームのラスボス嘉納治五郎さんだったけれど」
「柔道の創始者ですね」
「それで高名な教育者だったわね」
「はい、凄い人格者でしたね」
「最後にプレイヤーの腕を観て自分がその腕を試そうって言って出て来るけれど」
そうして登場するというのだ。
「時空を移動してね」
「あの人時空移動出来たんですか」
「そうした設定のゲームで」
「タイムマシン系格闘ゲームですか」
「それで出て来るけれど」
それがというのだ。
「これがまた強いなんてものじゃないの」
「そうですか」
「目から怪光線を出してそれが飛び道具になって」
「飛び道具にですか」
「三方向同時に出すの」
その怪光線をというのだ。
「だからかわしてもね」
「かわしきれないですね」
「横、斜め、真上の飛ばすから」
その怪光線をというのだ。
「かわしきれないし攻撃の一つ一つがね」
「強いですか」
「出るのが速くて攻撃出した後の隙もなくて」
「能力高いんですね」
「突進系、対空系、連打系、投げ系全部の必殺技持ってて」
「全部ですか」
「持ってるから」
必殺技も揃っているというのだ。
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