八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第百七十七話 秋のイベントその九
「それに何といいましても」
「キーウィだね」
「この鳥がいますわ」
ニュージーランドの飛べない小型の鳥だ。
「我が国の象徴でもありますし」
「あの鳥はオーストラリアにはいないしね」
「砂漠もありませんし」
「だから毒蛇もだね」
「オーストラリア程にはいませんわ」
毒蛇の王国とさえ言われるあの国よりはというのだ。
「流石に」
「まあオーストラリアは特別だしね」
「物凄い多さですから」
「その国と比べたら」
「そこまで多くありませんし」
「キーウィやムカシトカゲもいて」
「生態系も違いますの。そしてこちらに前からいる人達は」
ジョーンさんはオーストラリアで言うアボリジニーの人達の話をした。
「マオイ族でしてよ」
「あの人達だよね」
「はい、木登りが得意な」
「南洋の人達だったね」
ただ人種的にはアボリジニーの人達と違う、ポリネシアとかそうした南洋の人達とのことだ。
「そうだったね」
「はい、そうですの」
ジョーンさんもこう答えてくれた。
「ポリネシアやミクロネシアの」
「ああした場所の人だったね」
「海を船で行き来していますので」
そうした南洋の人達はというのだ。
「それで、ですの」
「ニュージーランドにも来て」
「住んでいまして」
「その後にだね」
「イギリスからの移民が来ましたの」
「そうだったね」
「それで先程エリザが言った方も」
そのエリザさんを見つつ話した。
「ディム=キリ=テ=カナワの様な」
「白人とマオリ人のハーフの」
「そうした方もいますの」
「そうなんだね」
「はい、それとご存知と思いますがディムは」
「騎士の称号だよね、イギリスの」
「歌手としての功績が讃えられて」
そうしてなのだ。
「イギリス女王より授かりましたの」
「そうだったね」
「我が国もオーストラリアもイギリス連邦の国々なので」
「正直独立したい」
エリザさんは何気にご自身の政治的主張をした。
「それでやっていきたい」
「そうですの」
「というかイギリス遠いから」
「もう殆どですのね」
「関係ないから、オーストラリアは太平洋」
イギリスは欧州でというのだ。
「もう別の国」
「まあそうですわね」
「だからイギリス連邦から独立したい」
「そうですの」
「早く」
「わたくしは特に」
「日本とか中国とかアメリカともっと仲良くしていくべき」
この三国と、というのだ。
「今以上に」
「それはひいてはニュージーランドもですわね」
「そうなる」
「太平洋の他の国々ともっと仲良くしていく」
「そうあるべき」
「太平洋の国ですから、そして今は日本にいますので」
ここでこう言ったエリザさんだった。
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