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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第百七十話 ウチナンチューその十

「また日本一の時を待つよ」
「そうするんだね」
「今はね、あとね」
「あと?」
「沖縄って結構バスケも盛んな感じするんだよね」
「ああ、そのスポーツもなんだ」
「うん、アメリカの影響鴨知れないけれど」
 スパム等と同じく、というのだ。
「どうなのかな」
「そうかな」
「僕も好きだしね」
「あれっ、安座間君部活は」
「うん、アニメ研究会だよ」
「文科系だよね」
「けれどね」
 それでもというのだ。
「好きなスポーツはね」
「バスケなんだ」
「観るのが好きなんだ」
「そうだったんだ」
「アニメと同じ位ね」
「僕もアニメ好きだけれどね」
「ちなみに今うちの部活文化祭でちょっと色々考えてるんだ」
「アニメのことで」
「ちょっと石膏とかを主人公にしたアニメ制作とかね」
「それあったよね」 
 僕はすぐに応えた。
「確か」
「うん、あったね」
「何とかボーイズとか」
「ああした感じでね」
「あれは凄かったけれどね」
 正直ぶっ飛んだ発想だと思った、まさか石膏を主人公達にしたうえでアイドルグループとして売り出すなんて。
「あれをそのまましたらね」
「パクリだよね」
「よくないと思うよ」
「だから今考えてるんだ」
「具体的に何をするか」
「うん、部長が仏像とか言い出してるし」
 石膏でなく、というのだ。
「奈良の大仏さん対鎌倉の大仏さんとかね」
「大仏さん同士で?」
「タイマンさせるとかね」
 つまり一対一の喧嘩だ。
「そんなこと言ってるよ」
「ぶっ飛んでるけれどね」
「罰当たりだよね」
「変な風に制作したら仏罰当たるよ」
「それで学園の中のお寺に言ったら」
「怒られたんだね」
「不謹慎って言われたらしいよ」
「やっぱりね」
「それで部長さん今度は奈良の大仏さんをね」
 またこの大仏さんだった。
「立たせて暴れさせようとか」
「暴れさせるって」
「悪を成敗する大仏さんとかね」
「それは普通じゃないかな」
 あの大仏さんを見て思うことはだ、子供ならあの大仏さんをその目で見て一回はこう思う筈だ。僕もそう思う。
「奈良を脅かす怪獣と戦うとかだよね」
「そんなことも言ってたよ」
「それアニメにしたら面白そうだけれどね」
「やっぱり普通かな」
「最初のは罰当たりでね」
 それでだ」
「今度のはね」
「普通だね」
「そうじゃないかな」 
 こう安座間君に話した。
「それもね」
「そうだよね」
「というか部長さん大仏さん好きなの?」
 奈良のそれをだ。
「ひょっとして」
「奈良県出身らしくてね」
「それでなんだ」
「あとあそこの鹿は嫌いだよ」
「ああ、あそこの鹿態度大きいからね」
「からかったらやり返してくるしね」
 しかもこっちが油断した隙にだ、人間慣れもいいところだ。 
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