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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第百六十九話 沖縄とはその十

「そしてだ」
「密猟とか密輸とか」
「それで生態系が脅かされたこともある」
 こうした話も残念ながらいる、密猟者や悪質な業者は環境保護について非常に厄介な敵であり続けているのだ。象の牙つまり象牙なんかがその代表だ。
「沖縄は特に稀少な生きものが多く自然が美しいならな」
「しっかりとよね」
「そうした環境政策も考え動かないといけないが」
「それ産業もよね」
「他にも医療や福祉があるだろう」
「そうしたことがね」
「そうした連中にはないな」 
 厳しい口調でだ、井上さんは言った。
「そうだな」
「そう見えるわよね」
「どうしてもな」
「ああした人達って本当に平日のお昼からいるけれど」
 何度も思うけれど普通の人がいつも平日の昼間から基地の前でずっと騒げるのだろうか。仕事そして生活はどうなっているのだろうか。
「基地以外ではね」
「行動しないか」
「何も言わないし」
 基地以外のこともというのだ。
「本当に基地イコール沖縄よ」
「視野の狭さも気になるな」
「それで道路塞いだりもしてるし」
「基地反対なら何をしてもいいのか」
「そうした考えみたいね、正しいことをしているならね」
「それは正しくはない」
 井上さんの口調はいよいよ厳しくなった、竹刀の様な厳しさだった。
「正しいことをしていると思っていてもだ」
「自分がそう思っているだけよね」
「主観だ、そしてその主観でだ」
「法律を破っているよね」
「それは暴走だ、正しいことをしているのなら暴走してもいいのならだ」
「もうそれは正しくはないのね」
「悪だ」
 一言でだ、井上さんは断言した。
「それは悪だ」
「正しい、正義じゃなくて」
「そうだ、悪だ」
 それに他ならないというのだ。
「正しいことをして暴走して相手を痛めつけていいのか、集団で攻撃していじめていいのか」
「そうはならないよね」
「そして他の人の交通の邪魔や基地の前で暴れていいのか」
「全然違うわよね」
「ひいては北朝鮮と結託していいのか」
「何か核兵器や炭疽菌をミサイルに搭載するのよね」
 もう東映の特撮ものの悪役になっていると思う。
「完全にテロ国家よね」
「むしろ北朝鮮の指令で動いている可能性すらある」
 完全にテロリストの仲間だ、そもそも赤軍派や革マル派がテロリストかどうかというとそうだとしか言えないだろう。
「それではだ」
「もう正義じゃないのね」
「悪だ、正しいと思っていてもだ」
「法律は破ったらいけないわよね」
「論理で批判し行動すべきだ」
「そして政治家としては」
「それだけを言わずにだ」
 仮にも知事という立場にもなればというのだ、県の政治を預かる様な。
「広く様々な分野の政治を考え実行していくべきだ」
「そうよね、やっぱり」
「そうした知事達にまともな政治が出来ているとは思えない」
「じゃあ沖縄大変かな」
「そうだな。後がな」
「そうした知事さんは選ぶべきじゃないわね」
「マスコミがどう言っていてもな」
 それでもというのだ。
「その知事をよく見てだ」
「選挙にも行くべきね」
「その通りだ、気付けばイリオモテヤマネコは絶滅していて沖縄の産業や福祉は衰えていてだ」
 あえて絶望的な未来をだ、井上さんは言った。 
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