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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第百六十九話 沖縄とはその二

「もう偏向というものですらない」
「っていいますと」
「まるでカルトだ」
 カルト教団の様だというのだ。
「その書き方はな」
「そんなに酷いんですね」
「そうよ、地元なんてね」 
 沖縄出身の日菜子さんが話してくれた。
「もうこっちに来てびっくりした位だから」
「その偏り方に気付いて」
「それにね、まあ私元々ね」
 自分の向かい側の席を僕と井上さんに指し示しながらの言葉だ、新聞のコーナーの席に座っているのは今は日菜子さんだけでよく空いていた。
 それで僕達はその席に座った、すると日菜子さんはまたお話してくれた。
「基地についてはね」
「反対じゃなかったですか」
「基地がなかったら」
 その場合はというと。
「色々ややこしいのは事実でしょ」
「まああそこに基地がないと」
「だからその場合はね」
「アメリカ軍の基地がですね」
「自衛隊があればいいって思ってるから」
 これが日菜子さんの考えだった。
「むしろベストはね」
「自衛隊の基地がですか」
「今よりずっと大きなのがね」
「沖縄にあることですね」
「そう思ってるけれど」
 それでもという返事だった。
「こうした人達はね」
「反対なのね」
「そうなの、もう強烈なのよ」
「カルトみたいな感じですか」
「そうなの」
 実際にという返事だった。
「もう凄いから」
「じゃあ自衛隊の基地が入ったら」
 アメリカ軍の代わりにとだ、僕は日菜子さんに日菜子さんの理想をあえて聞いた。
「その人達はどう言うでしょうか」
「そうした人達って自衛隊も嫌いだから」
「ああ、やっぱり」
「義和もそこはわかるでしょ」
「はい、今みたいにですね」
「自衛隊の基地になっても騒ぐわよ」
 紙面でも基地の前でもというのだ。
「そうするわよ、しかも私騒ぐ人達この目で見たことあるのよ」
「とんでもなく狂暴ですよね」
「差別用語出した人いたけれど」
 その人達の暴挙を止める警官の人の中でだ。
「あれ沖縄の人に言ったんでもないし」
「騒ぐ人達に言ったんですよね」
「もうその言葉どころじゃないから」
 あまりにも狂暴でだ。
「何しろ子供が怖くてとても近寄れないから」
「それ位ですよね、僕も親父に沖縄に連れて行ってもらった時に見ました」
「あら、そうなの」
「子供の頃に旅行で」
 家族サービスでだ、親父は本当にこうしたことは忘れない。
「それで親父が車を運転する中で僕を乗せてくれて」
「車の中から見たのね」
「平和だとか戦争反対とか言ってる連中の中にはあんなのもいるって言って」
「あんなのね」
「実際にそうですよね」
「ええ、ちょっと異論言うとね」
「集団でぶん殴ってきそうで」
 ネットの動画で視てもそんな感じだ。
「もう滅茶苦茶ですよね」
「しかも彼等の多くはだ」
 井上さんは腕を組んで難しい顔で言った。 
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