八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第百六十九話 沖縄とはその三
「沖縄の人ではない」
「そうなんですよね」
「しかも掲げているプラカードを見れば」
「ハングルありますけれど」
「あれは北朝鮮だ」
井上さんの口調は看破したものだった。
「実際に昔の沖縄の知事のブレーンに主体思想研究センターの者がいた」
「それ親父も言ってました」
「これでわかるな」
「基地反対運動の裏にはですね」
「あの国がいると思っていい」
「そうですよね」
「高校生でもわかることだ」
よく見ていればというのだ。
「そもそもあの凶暴さで平和なぞ言ってもだ」
「おかしいですよね」
「彼等は差別用語では私は言わないが」
「じゃあ何なんですか?」
「工作員だ」
下手な差別用語よりきつい言葉だった。
「それだ」
「工作員ですか」
「北朝鮮の息がかかったな。全ての者がそうではないだろうが」
「それでもですね」
「紛れ込んでいる」
工作員がというのだ。
「間違いなくな」
「やっぱりそうですか」
「それも主力でだ」
「それ知ってる人は知ってるから」
日菜子さんも言ってきた。
「沖縄でもね」
「基地反対運動には工作員が紛れ込んでいる」
「そうよ、もう差別用語どころかね」
「そちらなんですね」
「だって事実だから」
プラカードにハングルがあったり沖縄出身の人でない人達が多くいたり沖縄県知事のブレーンにそうしたところの人がいることはだ。
「全部ね」
「一番怖いのはどれでしょうか」」
「全部だけれどね、知事さんのブレーンの話も」
「主体思想研究センターの人ですか」
「沖縄のね」
「あのならず者国家のですね」
さっき香織さんと詩織さんと三人で話したことも思い出した、あの国がどんな国か高校生どころか普通の子供でもわかることだ。
「シンパがいるんですね」
「そうなのよ、けれどね」
「沖縄のマスコミではですね」
「言わないから」
このとんでもない事実をだ。
「それはこっちでもよね」
「はい、県民の意志みたいに言ってますね」
「そうした意見が多いのは事実でも」
「色々な意見がありますよね」
「まして何度も言うけれど基地の前にいる人達はね」
考えてみれば平日のお昼から騒いでいる、何の仕事をしているんだろうか。
「県民じゃなかったりするから」
「何処が県民の意見か」
「工作員は県民じゃないでしょ」
「そうですよね」
「何で他の県にいて言うのか」
「それ自衛隊の基地でもなんですよね」
最近はマニアの人の方が多いけれどまだいる。
「いるんですよね」
「他の都道府県から来てね」
「それで色々騒ぎますけれど」
「しかしその正体はだ」
井上さんがまた言ってきた。
「運動家だ」
「沖縄の人じゃなくて」
「しかもハングルの話が出たが」
「日本人じゃないんですね」
「日本人ならわかるが」
日本国内の問題だ、基地のことは。だから日本人が言うのならまだわかる。沖縄県以外の人がわざわざ来て沖縄県民のふりをするのはおかしいけれど。
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