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夢幻水滸伝

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第六十六話 過去その三

「相当にや」
「この世界は色々な技術が発達してるな」
「そっちの世界で言う魔術に超能力、錬金術ってな。あと科学もや」
「何でもあるねんな」
「そやからな」
「相当発展してる、ほな人口も多いな」
 芥川は考える顔になって述べた。
「技術がええ分」
「ほお、もうそこまで考えられるか」
「これでも頭には自信がある」
「そうやねんな」
「さもないとお笑いは出来ん」 
 お笑い、落語や漫才には頭の回転が必要だ。それが駄目なお笑い芸人は一時的に人気が出てもすぐに飽きられてしまう。
「本も読んでるし学校の勉強も頑張ってるつもりや」
「学問もしてるか」
「そや、それでや」
「頭の方にはか」
「自信があるわ」
「そうなんやな、流石は四智星の一人やな」
「星の話は聞いたけどしかしな」
 ここでこうも言った芥川だった。
「百八どころかその倍か」
「二百十六に加えて神星が十八人おる」
「それで僕はその十八人のうちの一人か」
「星のモンの中でも別格、ダントツに強い十八人や」
 神星の者達はとだ、狐は芥川に話した。
「使える神具も多い」
「今で四つ持ってるしな」
 芥川は背中の刀も見て述べた。
「自分も含めて」
「そや、術も強いしな」
「その力はめっちゃ大きいか」
「神星の奴は絶対にこの世界を救う大きな力になる」
「僕はそのうちの一人か」
「そういうこっちゃ、それでその神星の中でもや」
「三極星はやな」
 この三人の星達のことも聞いている、それで芥川も言うのだった。
「星の連中を統率して動かす」
「そこまでの存在や」
「そうか、ほな僕はそのうちの一人に軍師として仕えるか」
「そんなところやな」
「その一人探すか、まずは」
「そやな、しかしな」
 狐はここで一つの道を決めた芥川に言った。
「自分この世界にも興味あるやろ」
「ああ、それはな」
 当然だとだ、芥川は狐に答えた。
「具体的にどんな世界かな」
「そやろ、ここは大坂に近いしな」
「まずは大坂に行ってか」
「街を見てみたらどないや」
「それでどんな世界かもやな」
「見てみたらどうや」
「そやな、そうするか」
 芥川は狐の提案に頷いた、そしてだった。 
 そのうえでだ、こう言ったのだった。
「こっちの世界の大坂を見てみるか」
「そうしよな」
「ああ、ほな大坂はどっちや」
 芥川は周りをまた見回した、そのうえで狐に尋ねた。
「そっちに案内してくれるか」
「案内の必要はないわ」
 あっさりとした口調でだ、狐は芥川に答えた。
「わしが乗せて連れて行ったる」
「大坂までか」
「そうしたるわ」
「そうか、自分に乗ってか」
「ああ、これから何かあったらわしに乗ってな」
「馬に乗るみたいにか」
「進んでいったらええわ」
 こう芥川に話すのだった。 
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