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夢幻水滸伝

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第六十五話 人間の姿でなくともその一

               第六十五話  人間の姿でなくとも
 昼休みになってだった、中里達三人は昼食の後で農業科に向かった。この時綾乃は中里と芥川に歩きつつ言った。
「二人共よおさん食べたね」
「ああ、スパゲティの大盛りな」
「食堂で食うたな」
「あそこの食堂のスパゲティほんま凄いわ」
 八条学園高等部には多くの食堂がある、学生の数が多いのでそれで食堂も一つではなく幾つもあるのだ。
「並で普通のお店の倍あって」
「大盛りやとや」
 どうかとだ、中里が話した。
「冗談抜きで五〇〇グラムの袋のスパゲティ一本な」
「使った様なもんやね」
「そや、それでや」
 その為というのだ。
「あれだけの量や」
「そやねんね」
「それを食べるとな」 
「もうお腹一杯やね」
「そうなるわ」
「しかも味もええ」
 芥川も言ってきた、三人で食堂から農業科の校舎に向かいながら。
「オリーブオイルと大蒜も使っててな」
「その二つは外せへんのやね」
「パスタにはな」
「それはうちも思うわ」
 綾乃は芥川のその言葉に同意して頷いた。
「パスタやとな」
「オリーブオイルと大蒜の二つはな」
「絶対に外せへんわ」
「ほんまにそやな」
「それでやね」
「ああ、パスタ自体もアルデンテでや」
 芥川は茹で具合についても話した。
「味がええわ」
「何もかもがええんやね」
「ああ、それで僕はナポリタンを食べたけどな」
 このパスタをというのだ。
「あの食堂のパスタで一番美味いやろな」
「いや、僕は今日ミートソース食べたけどな」 
 中里はこう主張した。
「これが一番ちゃうか」
「そっちがかいな」
「そう思うけどな」
「そうか?ミートソースも美味いけどな」
 それでもとだ、芥川は中里に反論した。
「一番っていうとな」
「ナポリタンか」
「そう思うけどな」
「どやろな、まああの食堂他にスパゲティもあるしな」
「イカ墨とかボンゴレとかペペロンチーノとかな」
「カルボナーラもな」
「スパゲティ以外のパスタもあるしな」
 一口にパスタといっても色々だ、マカロニもあればフェットチーネ、リングイネそれにラザニアと実に多彩なのだ。
「そう考えていくとな」
「どれが一番かっていうと」
「言いにくいな」
「そうかもな」
「うちはマカロニグラタンがええと思うで」
 綾乃が出したのはこれだった。
「あそこの食堂やと」
「そういえばあそこマカロニも人気やな」
「そやな」
 二人も綾乃の言葉に同意して頷いた。
「それで留学生もよお来るし」
「それで食べてるさかいな」
「今日は欧州の神星の連中来てたな」
「それも五人共な」
 ジークフリート達五人がというのだ、五騎星の者達がだ。
「全員来てたな」
「それでナポリタンとか山菜ペペロンチーノ食ってたな」
「日本のスパゲティな」
「それで美味いって言うてたわ」
「そうしてたな」
 二人で彼等のことも話した。 
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