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夢幻水滸伝

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第六十四話 頼りになる後輩達その十一

「そうしてるねん」
「そうですか」
「そうして親睦深めてるねん」
「成程、どちらの世界でもですね」
「そうしてくつもりやん」
「わかりました」
 そうしたことを話してだ、そしてだった。
 芥川は二人にこんなことを言った。
「二人共基本内政やからな」
「あーしは建築で川端っちは鉱業ですね」
「そや、そっちで頑張ってもらってるけどな」
「これからもですか」
「そうしてもらうで」
 こう言うのだった。
「これからもな」
「わかりました」
 すぐにだ。麻里佳は芥川に答えた。
「そうさせてもらいます」
「どんどん頑張ってもらうで、自分等の仕事もめっちゃ重要や」
「内政もですね」
「内政せんと国は豊かにならん」 
 芥川は言い切った。
「そやからな」
「是非にですか」
「そや、鉱業も建築もや」
「頑張らせてもらいます」
「その意気でな、しかしな」
「しかし?」
「これから太平洋全体になるからな」
 内政の域、それがというのだ。
「余計に頑張ってもらうで」
「範囲増えますか」
「めっちゃ増えるで」
 尋常なものではないというのだ、そしてこう訂正した芥川だった。
「あと増えるんやないな」
「拡がる、ですね」
「そや、そっちや」
 こう二人に話した。
「そうなるからな」
「日本から太平洋、そしてサハラ砂漠以南のアフリカ」
 その範囲をだ、麻里佳は言った。
「そうなると」
「めっちゃ拡大しててやろ」
「凄い広さですね」
「そや、その広い範囲の鉱業とか建築をな」
 二人のそれぞれの分野をというのだ。
「してもらうからな」
「ほんまに凄いことになりますね」
「そやね」
 石川も麻里佳も頷いた。
「けどその広い範囲全部になると」
「やりがいがあるわね」
「そう思ってくれたら嬉しいわ」
 やりがい、それを感じるならとだ。芥川は二人の返事に笑みになった。
「そな頼むで」
「はい、こちらこそ」
「やらせてもらいます」
「まだ太平洋の諸勢力同士の決戦にはならんけどな」
 それにはまだ時間があるというのだ、日本も他の勢力も今はそれぞれの内政に取り掛かっているのだ。
「決戦に勝ったらな」
「日本からそれだけの広大な地域に移る」
「そうなりますね」
「そうや、自分達やったら出来るさかいな」
 その内政をというのだ、こう話してだった。
 芥川は綾乃そして中里と共にこちらの世界の二人とも話をした、そしてその後で工業科の一年の校舎に入った、校舎に入るとすぐにだった。
 綾乃は二人にだ、こう言った。
「今房江ちゃんに連絡したから」
「房江ちゃんって大工のか」
「そやで、あの娘やで」
 まさにその彼女だとだというのだ。
「あの娘とこの前メル友になってん」
「僕達が話すよりもか」
「もう知り合いになってるさかい」
 それでというのだ。 
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