夢幻水滸伝
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第六十三話 現実世界に戻りその八
「そして自然にだ」
「今みたいになったんか」
「そうだ、しかしな」
「しかし?」
「私は別にこの世界でも外見は変わっていないな」
「目が赤いかどうか位やね」
このことは日毬はあちらの世界では赤目という種族なのでそうなるのだ、その赤い目から熱線を放つのだ。
「その違いは」
「そうだな」
「他はあんまり変わりないな」
「喜久子ちゃんもって言えるか?」
中里はその喜久子を見て言った。
「そんな違和感ないわ」
「どちらの世界でも小柄ですからね」
その喜久子から言ってきた。
「だからですね」
「自分から言うんか」
「小柄なのは認識してますから」
その自分自身がとだ、また喜久子から言ってきた。
「ですから」
「ええんか」
「はい」
そうだというのだ。
「私は。チビと言われても子供の時から何が悪いかわかりません」
「小柄なのもええか」
「小柄で早死にするのですか?」
喜久子はかなりダイレクトに問うた。
「そうなりますか?」
「それはないやろ、逆にあまりでか過ぎたら心臓によくないっていうな」
人間の心臓の大きさではあまりにも大きな身体には血液を回しきれないという、そのせいで極端に大柄な所謂巨人病の人は寿命が短いというのだ。
「太り過ぎと一緒で」
「極端だとですね」
「けど別に小さくてもな」
「私位でもですね」
一四〇センチでもというのだ。
「問題ないですね」
「そんな話はないわ」
「ですから特にです」
「気にしてないんやな」
「はい、ただし子供料金は利用しません」
電車等ではというのだ。
「そうしたことはしません」
「喜久子ちゃんはそうした娘やな」
「守るべき規則は守るべきです」
喜久子はこのことは真面目な顔と声で話した。
「ですから」
「子供料金は利用せんか」
「何処に行くにも」
「そこほんまに喜久子ちゃんらしいな」
「そしてそれはです」
「あっちの世界でもか」
「警察官として頑張らせて頂きます」
「内政のその分野をお願いします」
太宰も言ってきた。
「是非」
「わかりました、それでは」
「私も宜しく頼む」
日毬もこう言ってきた。
「これからもな」
「はい、こちらこそ」
太宰は日毬にも言葉を返した。
「宜しくお願いします」
「その様にな」
「よし、このクラスでも挨拶をしたし」
ここで中里が綾乃と中里に言った。
「次に行こうな」
「そうしようか」
中里も頷いた、そしてだった。
三人は次の場所に向かった、その次の場所はというと。
「二年の方に行こうか」
「普通科のやな」
「そや、そこから普通科の一年の方に行ってな」
そしてというのだ。
「他の学科にも行くで」
「そのコースやな」
「こうした時は近い方から行くとな」
それでというのだ。
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