魔道戦記リリカルなのはANSUR~Last codE~
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Epica19少女たちのお買い物♪~Girls' secret~
†††Sideリヴィア†††
私とお姉ちゃんも、来年のインターミドルに参加すると決めたことで、結構今さらだけどトレーニングウェアやシューズなどの購入を決意。買い物は普段は通販などで済ませてるけど、やっぱりトレーニングに使うってなると、ちゃんと足のサイズやら何やらをキッチリ測った上で買わないと、きっとまた後悔する。
(ブラジャーだって、通販で購入して大変な目に遭ったし)
自分の大きくなってきた胸を揉んでみる。お姉ちゃんよりは大きいと思う。だからブラジャー選びとかをママに相談した上で、ママにサイズを測ってもらって通販で買った。でもしっくりこないから、今度はお店に直接赴いて測ってもらおうってことになった。それが去年の話。それから今日まで合うような合わないような微妙なブラジャーで過ごしてきた。ちょうど良い機会だし、下着の方も今日のうちに余分に買っておこうかな。
「ルールーとリヴィは、まずは何を買うの?」
「ん? トレーニングウェアとかシューズとか、かな」
「服は手作りでもいけるけど、どうせなら全部お店の物をってお姉ちゃんと相談して決めたよ」
「じゃあわたし達と同じだし、一緒にサイズとか測ろうよ♪」
ヴィヴィオ達も、酷使して痛んだ備品の買出しってことで今日はこのショッピングセンターに赴くことになってたみたい。私とお姉ちゃんは偶然にも、そして幸運にもその日に訪ねてきて、こうして一緒に買い物が出来、さらにシャルさんにお金を出してもらえる。
(嗚呼、神様ありがとう!)
シャルさん、そしてルミナさんやトリシュさんといった、有名かつ超実力者の護衛の元に買い物が出来るって言う安心感。シャルさんが「すいませーん。サイズの測定お願いしまーす!」って、シューズ専門コーナーのカウンターの奥で、何かしらの作業をしてる店員さんに声を掛けた。
「はい、いらっしゃいま・・・っと、おお、イリス嬢ちゃん! それにマルスヴァローグとシュテルンベルクのお嬢さん達も一緒かい!」
「「「お久しぶりです♪」」」
初老の店員さんと知り合いのようで、シャルさんとルミナさんとトリシュさんがお辞儀した。店員さんは私たち子供組を見て、「まだ若いのに粒揃いじゃないかい。将来が楽しみな格闘家さんだ」ってしわがれた声で笑った。見ただけで判っちゃうんだって驚く。
「さっすが、おじさん♪ 来年のインターミドルに向けて修行中の子たちなの。で、今日はこの子たちのトレーニングシューズを作りたいんだけど」
「個人専用でいくかい?」
「ん~。ノーヴェ。ヴィヴィオ達の今のサイズに合った、オーダーメイドのシューズを作ろうと思うのね。そのための徹底した足の測定を行いたいんだけど、いいかな? もちろん、今日から必要になるシューズもちゃんと測ってもらった上で買うから」
シャルさんからの提案にノーヴェが「そこまでしてもらわなくても・・・!」って困惑。完全オーダーメイドなんてすごいな~。そんな風に思ってると、シャルさんは私やお姉ちゃんへと振り向いて、「2人にもプレゼントするからね~♪って言ってくれた。
「良いの!?」
「もちろんもちろん! じゃあお願いします!」
そういうわけで、私たちは足のいろんなサイズを測ってもらって、そのデータを元に世界で1つだけのトレーニングシューズを作っていただくことになった。でも人数もそうだけど、一から作るっていうことで結構時間が掛かるみたい。
「んじゃ、次は既製品のシューズの購入ね。みんな、自分のサイズに合ったシューズを見繕っておいで~」
シャルさんに「はーい!」と返事した私たちはシューズ店の中を歩き回って、気に入ったデザインのシューズの機能性を履いて確認。シューズをバッチリ決めた後は、「次はトレーニングウェアね~」ということで、これまたデザインや通気性など、私たちの希望に沿うような服を探す。
「ねえねえ、みんな、ちょっといい?」
リオがそう呼んできて、あの子の前にみんなで集合すると、「チームでお揃いのデザインにしようよ!」って提案してきた。あ、これって私とお姉ちゃんには関係ない話だな~。私とお姉ちゃんはチームナカジマじゃないし。あー、でもアルピーノシスターズなんて名前でインターミドルデビューも悪くないかも。
「あの、じゃあ刺繍とかどうかな? チームナカジマって背中のところに・・・」
「コロナ、それグッドアイディア! そうだよ、チームメイトだし、同じデザインが良いな! アインハルトさんはどうですか?」
「はい。私も、それで良いと思います」
「決まり! あ、でも刺繍とかも、このお店でお願い出来るのかな・・・?」
「どうだったろ? ちょっと聞いてくるよ。すいませーん!」
シャルさんが女性店員さんに駆け寄って刺繍の件の話を出すと、「出来ますよ。追加料金が発生しますけど」って返答が聞こえてきた。私はお姉ちゃんに「刺繍の料金くらいはやっぱり・・・」って小声で提案する。
「うん。こればっかりは自分で払おう」
シャルさんが店員さんとの話を終えて戻ってきたから、「刺繍の料金は払います!」って言ったんだけど、「え? もう済ませてきたよ?」って小首を傾げた。
「というか、今日はわたしが持つって言うんだから、子供は素直に受け取ってれば良いの。お節介とか恩売りとか考えてないしさ。アルピーノ家は今後、わたしがスポンサーになるはずのチームナカジマの合宿先として活躍してもらうし。だからこれはそうね・・・先行投資。期待してるんだから♪」
あのシャルさんにそこまで言われた以上は、きっちり期待に応えないと。私とお姉ちゃん、そしてヴィヴィオ達は顔を見合わせて、「頑張ります!」ってお店であることも関係なく、大きな声でそう発した。で、もろもろの買い物を終えた後、刺繍のデザインを店先の休憩エリアで考えることになったわけだけど・・・。
「キューティシスターズ? プリティシスターズ? ラブリーシスターズ? ビューティシスターズ?」
「ダサい。絶対に笑いものにされるネーミングだよ、それ。シスターズから離れたらどう?」
「キューティペア? プリティペア? ラブ――」
「待って、待て待て。そのキューティとかプリティとかも除外して。さすがにそれを名乗ったり、刺繍したりするのはかなり、というかすごい恥ずかしい」
「そう? じゃあお姉ちゃんはどういう名前が良いの?」
「え゛っ? う~~~ん・・・」
お姉ちゃんが腕を組んで唸る中、ヴィヴィオ達は「コレにする~?」とか「色はこっちが良いよ」とか「刺繍は格好良い方が・・・」とか「ううん、主役はわたし達だから可愛いのが良い!」とか「マスコットも考える?」とか、かなり楽しそうに話し合ってる。
「アルピーノ、じゃダメなわけ?」
「それじゃあつまんなーい!」
ベンチに座りながらも手足をバタつかせて抗議する私に「やめなさい、はしたない」ってお姉ちゃんが私の太ももをペシッと叩いた。
「もっとこう・・・インパクトがあるのが良いと思うんだよ。ホテルアルピーノの宣伝にもなるし」
「じゃあ刺繍は、ホテルアルピーノ、にする?」
「うーん、それもなんか違う」
「もう~。早く決めないとヴィヴィオ達も私たちも帰れないでしょ~」
「だって~」
ヴィヴィオ達も結構トレーニングウェアのデザインやら色で揉めていて、アインハルトが若干困惑してるし、ノーヴェも「お前ら、まじめに考えすぎだ」って嘆息。でも「まじめにしないと後悔するもん!」ってヴィヴィオが反論。
「チームナカジマとしての正式なロゴになるかもしれないんだし、妥協は絶対に・・・」
「「ダメ!」」「ダメです!」
ヴィヴィオとリオとコロナは、両腕を胸の前でクロスさせて×にしてそう断言。その鬼気迫る3人の様子にノーヴェは「お、おう、すまん」って謝って、アインハルトは「す、すごい気迫です!」ってたじろいで、イクスは「しっかり考えましょう!」って息巻いて、フォルセティは「納得するまで考えるといいよ」ってあくびした。
「向こうは向こうでヒートアップしてるな~」
「じゃあお姉ちゃん。お姉ちゃんはどんなのが良いと思う?」
「・・・はあ」
んで、いろいろと考えた結果、ホテルアルピーノ、って普通の刺繍を入れることになった。ヴィヴィオ達も、チームナカジマのロゴの出来に納得できるものが作れたようでみんな笑顔。目的の買い物は全て済んで、さぁ帰ろうかって話になった時に、私は「あと1件だけいいかな?」って小さく挙手。
「リヴィア。今回はヴィヴィオ達の買い物なんだから、アレの買い物はまた後日にでも・・・」
「判ってるけど、大人なシャルさん達が一緒の今じゃないと、その・・・何かあった時に困るし」
「ふんふん。何を買いに行きたいの?」
「ブラジャーを買いたいです」
ルミナさんの問いに答えると、フォルセティが「ブラ・・・!?」って顔を真っ赤にして吹き出した。お姉さん、そんな初心な真似されちゃうとからかいたくなってきちゃうな~。スッとフォルセティの肩に腕を回して、耳元で「想像しちゃった? フォルセティのエッチ❤」って呟いてみた。
「ぴっ!?」
目に見えてさらに顔を、というか耳や首まで真っ赤にしたフォルセティ。ゾクゾクと背筋に悪寒が走っちゃう。なんかフォルセティの反応から、この子へのイジワルがクセになっちゃいそう。
「リ、リヴィ!」
「「わっ!?」」
ドンッと突き飛ばされたことでフォルセティから離された私は、「ダ、ダメだよ、こんな事!」って、顔を真っ赤にしてるヴィヴィオを視界に収める。同じように顔を赤くしてるコロナもまた不機嫌っぽくて、リオはニヤニヤ、アインハルトは困惑顔、イクスは・・・うん、イクスも真っ赤だ。
「こーら! 純情な子たちで遊ばないの!」
「ぎゃん!?」
頭頂部から伝わってくる衝撃と鈍痛。お姉ちゃんの拳骨が加減なく私の頭頂部に振り下ろされたことで、「いった~い」って頭を押さえて蹲る。
「ほら、フォルセティやヴィヴィオにちゃんと謝る!」
「あぅ~。悪戯してごめんなさい」
「え、あ、いいよ! うん、僕も気にしてないし!」
「わ、わたしも突き飛ばしてごめんね」
ヴィヴィオ達と謝り合ってると、「またシャル化の犠牲者が・・・」って、聞こえるはずのないルシルさんの呆れ声が聞こえてきて、「ル――」シルさんって名前を呼ぼうとした時、「コホン゛!」って、シャルさんがわざとらしく強めに咳払いした。その様子に小首を傾げながらも私は「???」周囲を見回すけど、ルシルさんの影はどこにもない。
「あー、えっと、そういうわけで、私とお姉ちゃんの・・・下着を買いたいな~と」
「ママも言ってたけど、やっぱりちゃんと自分の胸に合った下着付けないと、形が崩れちゃうって話で・・・」
大人組のシャルさんとルミナさんを見る。トリシュさんは・・・言っちゃ悪いけど、私より小さいっぽい。なんかこの話題を振った直後から、目のハイライトが消えてるような気もするし・・・。トリシュさんにはこの話題で触れない方がいいかも、死にたくないし。
「あの、僕は先に車に戻ってるよ?」
「あ、ダメだよ、フォルセティ。私たち護衛を分けるわけにはいかないから、フォルセティも付き合うようにね」
「ふぁ!?」
(あぁ、これが女子の中に男独りの問題か~)
ルシルさんも昔は、というか今現在もこんな肩身の狭い思いをしてるのかな・・・。だとしたらちょっと可哀想かも。うん、だからフォルセティをからかうのは二度としないでおこう。ヴィヴィオとコロナが怒っちゃうし♪
†††Side⇒リヴィア⇒ルーテシア†††
トレーニングに使うトレーニングウェアやシューズやタオルなどといった備品の購入をヴィヴィオ達と一緒に購入し終えた後は、次にミッドにやって来た2つ目の目的になるランジェリーショップへとやって来たんだけど・・・。
「あの、僕、外で待ってちゃダメ・・・なのかな?」
店内に陳列された様々な色やデザインの下着に、フォルセティはずっと顔を赤くしたままで、「無理だよぉ~」って両手で目を覆ってる。あー、これはリヴィアの気持ちがちょっと解かるかも。なんか可愛い。
「とりあえず、2人のバストサイズをしっかり測らないとね~♪」
「「ひゃん!?」」
シャルさんが私とリヴィアの背後から抱きつくように胸に手を回してきて、しかも揉んできた。リヴィアとはイタズラで揉み合うことは何度かあるけど、さすがに他の人から揉まれた、というか触られたこともないから、変な声を出しちゃった。
「こら」
「あたっ?」
そんなシャルさんに拳骨を食らわせるルミナさん。そしてまた「ごめんなさい」っていう謝罪が。シャルさんはなんて言うか・・・お馬鹿だよね。美人だし、格好良いし、強いけど。
「さてと。んじゃあサイズを測ってもらって、そっからデザインを決めてこうか」
「「はいっ!」」
女性の店員さんにお願いしてもらって、私とリヴィアは個室に通されてサイズを測ってもらう。90度に腰を曲げての測定にちょっと恥ずかしさを覚えながらも、無事にトップとアンダーのサイズ測定は終了。
「どれくらいのサイズだった~?」
フォルセティがヴィヴィオとコロナの2人から耳を塞がれてる中、私たちのサイズがいくつだったかをシャルさんに聞かれたことで、先にリヴィアが「トップが80で、アンダーが64!」って答えた。普通に負けたんだけど。妹に・・・胸のサイズで・・・。ま、まぁ見た目や触った感じからして、私より大きいのは判ってたけど、実際に数字で負けるとちょっとヘコむ。
「80、64ね・・・。マジでおっきいな~・・・。バスト差はおよそ16cmだからCカップね」
「っ!!」
この瞬間、トリシュさんから放たれる空気がガラリと変わった気がした。俯いてるトリシュさんから「負けた? 13歳の子に? そんな馬鹿な」って呟きが聞こえてきた。ルミナさんが「そっとしておこう」って私の肩をポンっと叩いた。
「ルーテシアは~?」
「あ、えっと76の62です」
「ルーテシアは76の62でBカップか~。なかなかじゃん♪」
「いや~、それほどでも~♪ ママ譲りだと思う♪ ママも大きいし♪」
みんな気付いてるのかな・・・? 顔を上げたばかりのトリシュさんの目から光が消えちゃったことに。どうしよう、超怖いんだけど・・・。するとまたルミナさんが私の肩に手を置いて、「気にしない、気にしない♪」ってウィンクした。
「そうだ。イリス、トリシュ。私もちょっとサイズが変わったみたいだから、ついでだし測ってきてもいい?」
「そうなの? まぁ以前からルミナもまた大きくなってきたな~って思ってたし。いいよ、ここはわたしとトリシュと・・・の2人で見てるから。ね? トリシュ」
「そだね」
(超怖い、マジで怖い)
出来るだけトリシュさんを視界に入れないように努めながら、ルミナさんが店員さんと一緒に奥の部屋に向かうのを見届けた後、「イリス。後で私も測りに行きたいんだけど、いいかな?」って、光を反射してない暗い目でシャルさんを見た。
「お、おぅ、もちろん良いですことよ?」
あのシャルさんが本気で怯えてる。それからヴィヴィオ達が派手な下着を見て顔を真っ赤にしてるのを眺めつつ、ルミナさんが戻ってくるのを待つこと数分。ルミナさんが「お待たせ!」って戻ってきた。
「どうだった~?」
「ふっふっふ~♪ 86の65で・・・カップサイズはE~❤ 1サイズアップ~♪」
「おお! わたしと同じくらいにまで大きくなったんだ~」
「でもちょっと邪魔かも。一応戦闘時は騎士甲冑で乳房が暴れないように固定してるけどさ」
胸の下で腕を組んだルミナさん。大きな乳房がムニッと上がった。とても柔らかそう。とそこでトリシュさんが「次は私・・・」って、店員さんと一緒に部屋の奥へと入っていった。また少し待ってると、トリシュさんが「ふんふふ~ん♪」鼻歌を歌って、スキップしながら戻ってきた。
「聞いて! これまで74の65のAカップで成長の兆しがなかったのに、今測ってきたら78の65のBカップに! やっと、やっと・・・Bカップに・・・!」
それはもう満面の笑みで、目の端には薄っすらと涙が。シャルさんとルミナさんが「ばんざーい、ばんざーい!」ってお祝いムードだから、私たちも倣って「ばんざーい!」って両手を何度も上げ下げ。そんな中でフォルセティだけは「え、なに、どういうこと?」って困惑してるけど、私たちに倣って「ば、ばんざーい?」をした。
「っと、そうだ。アインハルトも買っておく? 来年から中等部だし、そろそろアインハルトも必要になってくるでしょ?」
「えっ、私ですか・・・!? あの・・・私、同級生と比べても・・・あまり成長が芳しくなくて・・・」
そう言ってアインハルトは、自分の慎ましやか胸に両手を添えた。
「ですので今は・・・」
チラチラと恥ずかしそうにフォルセティを何度も見るアインハルト。でもさっきみたくヴィヴィオとコロナの2人が手で耳や目を塞いでるから、見えも聞こえもしてないみたい。とまぁこんなやり取りをした後は、サイズに合ったブラジャーを探すために店内を回る。
「目移りしちゃうね、こうもいろんなデザインがあると」
「色も多いから余計にね~」
ここの支払いもシャルさんがしてくれるってことで、正直かなり助かったかも。大人用じゃなくてジュニアブラジャーって種類のおかげで値段は安い方だけど、それでも数を揃えたら結構な値段になっちゃう。通販の時にも思ったけど、結構お値段が張るみたい、女性の下着って。リヴィアと一緒になってアレだコレだ~ってブラジャーを手に取って、私やリヴィアの胸に当てて「迷っちゃうな~!」って笑い合う。
「あ、そうだ♪ ふんふ~ん♪」
リヴィアが何かを思いついたようで、携帯端末をポシェットから取り出してどこかに通信を繋げた。小さなモニターが展開されて、『はい。キャロです』って、私やリヴィアにとっては始めてとも言える友達、キャロが映し出された。
「やっほー、キャロ!」
『うん、やっほー!・・・今日はどうしたの、リヴィーちゃん? ひとり?』
「ううん。お姉ちゃんも居るし、ノーヴェとチームナカジマ――ヴィヴィオ達、それにシャルさん、ルミナさん、トリシュさんと一緒に買い物中」
『うえっ!? シャルさん達も一緒なん・・・って、そっかぁ、ヴィヴィオが一緒だから・・・』
キャロもそうだけど、あの子と一緒の自然保護隊にいるエリオも、ヴィヴィオが最後の大隊に狙われてることは知ってる。だからすぐにシャルさん達が護衛だってことを察したみたい。
『・・・あ、それで今日は何だったかな?』
キャロが笑顔でそう聞いてきたことで、リヴィアは両手に持ったハンガー4つをあの子に掲げて見せた。1つはシンプルに純白のブラ。乳房を収めるカップの間にあるモチーフには小さなリボンがある。1つはオレンジ色のブラ。カップには花柄模様があって、ストラップタブにはヒマワリを採用。1つは水色のブラ。カップの上の縁にはフリルがあしらわれてる。1つは大人っぽい黒。水色のブラはフリルだったけど、こっちはレース。うわぁ、我が妹ながらなんてチョイス。なんかエロい、ジュニアブラ・・・じゃない。アレだけ大人用じゃん。
「胸が大きくなってきたからさ。ブラジャーを買いに来てるんだけど、同姓の親友であるキャロに相談を~って思って♪ ねえねえ、Cカップだよ、Cカップ~❤ 大きくなったでしょ~♪」
『・・・』
キャロがさっきまでのおっそろしいトリシュさんみたくなった。口は笑ってるんだけど、目は一切笑ってない。
「キャロも、私たちと同じ13歳だし、そろそろ必要になってくるでしょ? キャロもデザインとかで悩んだろうし、どんな風に決めたのか気になって~♪」
『・・・ない・・・』
「え、なに?」
『着け・・・ない・・・』
「ごめ~ん、聞こえな~い♪」
『着けてないよ! 私、まだブラジャー着けてないよ!』
「うん、知ってるぅ~♪」
我が妹リヴィアは、ブラジャーなんて必要ないほどのキャロのぺったん胸を知っておきながらこんな真似をした。なんてゲスい、クズい。モニターの向こうでプンプン!と頬を膨らませて怒ってるキャロに、「キャロってばAAカップもあるかどうか判らないもんね~♪」ってさらに煽るリヴィア。
『なんですとー! た、確かにまだ小さいけど、必ずリヴィーより大きくなってやるもん!』
「へっへ~ん、夢は寝てる間じゃないと見られないよ~♪」
『むぎゃぁぁぁぁぁぁ!』
キャロは割と本気で怒り始めたから、「あ、用はこれだけだから切るね」ってリヴィアが通信を切ろうとした。だからキャロも怒りが一瞬収まって、『ええ!? これだけのために連絡くれたの!?』ってびっくり仰天。
「うん、そう! またね、キャロ! またエリオとの面白い話を聞かせて~♪」
『うぇぇぇぇぇ!?』
プツンと通信を切り、モニターを解除したリヴィアは「あー、面白かった!」って満足げ。ホントひどい妹だよ。そんなこんなで私たちは日常で着けるブラやパンツ、スポーツブラなどを数点ずつ購入し終えた。その後は、ここショッピングセンターの近くにある、魔法戦すらも行えるトレーニング施設へと立ち寄ることになった。
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