夢幻水滸伝
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第六十話 兵達の慢心その三
中里が言っていた綾乃は水戸城攻めをはじめていた、自ら八岐大蛇に乗って空に上がりつつ采配を執っている。関西の軍勢は空からも空船と飛べる者達によって城攻めを行っている。
その空船の砲撃で水戸城の櫓や城壁が破壊されていくのを見てだった、綾乃は大蛇に対してこんなことを言った。
「反撃も受けてるけどな」
「それでもや」
「空船と飛べる者の数がちゃう」
「陸の大砲も数も多いしな」
「今回も順調にいってるな」
「ああ、ええ流れや」
本当にと言うのだった、大蛇にも。
「このままいったら明日にでも占領出来るかな」
「出来るな」
「今日中は無理でもな」
「明日の昼までには絶対に占領出来る」
「この流れやろな」
「そうなるわ」
「そやな、今日はじめたけど」
その城攻めをというのだ。
「この流れやとな」
「明日のお昼には勝ち鬨や」
「それ挙げられるで」
「ほなこのまま攻めていくで」
「そうするで」
「わかったわ、どんどん攻めて」
綾乃は大蛇に応える、今大蛇はやや後ろにいて綾乃に全体の采配をさせている。自らは予備兵力となっているのだ。
「明日のお昼には勝ち鬨や、そしてな」
「城の修繕も物資を入れることもしてな」
「そしてやな」
「それからやな」
「次は東北やな」
「北上するな」
「そうするわ、けど何かな」
ここでだ、綾乃は攻める兵達空と陸にいる彼等を見てこうも言った。
「軍勢の雰囲気が変わってきてるわ」
「油断っていうかな」
「勝ち続けてきてな」
「もう戦も勝った気でおる」
「そうした感じになってきてるな」
大蛇も八つの頭で見て言う。
「このままいくとや」
「慢心するかもな」
「勝った勝ったってな」
「そうなるな」
「そうした時こそな」
まさにと言うのだった。
「やはいわ」
「ほんまにな」
「慢心が一番怖いからな」
「そうした時こそ狙われる」
「戦の常や」
「しかも相手もやられっぱなしやないで」
「この城攻めの後が一番やばいで」
「ほんまにな」
まさにと言う綾乃だった。
「そして攻めてくる時はな」
「ああ、姫巫女さんや」
「自分を狙って来るわ」
「絶対にな」
「そうしてくるわ」
「そやね、ほなうちは本陣におって」
そしてと言う綾乃だった。
「奇襲を待つか」
「そうなるな」
「けれどわしがおる」
「そやから安心するんや」
「例え東国の星の連中が何人来てもや」
「わしが守る」
「そやから安心せい」
大蛇は綾乃に八つの頭で話した、今大蛇自体は戦には参加せずあくまで綾乃を乗せて予備戦力として控えている。
そのうえでだ、こう綾乃に言うのだ。
「わしは常に一個の頭は起きてる」
「七つの頭は全部寝てもな」
「わしが完全に寝ることはない」
「そやから安心するんや」
こう言うのだった、そしてだった。
綾乃は大蛇に頼むでと言ってそのまま采配にあたった、軍勢は水戸城を空と陸から攻めて大蛇の言う通り戦いがはじまって次の日の昼にだった。
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