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夢幻水滸伝

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第五十九話 仕込みの奇襲その十六

「あんなのしたら駄目だよ」
「ほんまそうですね」
「あんなのしてええのないです」
「身も心も無茶苦茶なりますから」
「絶対にしたらあきません」
「そうだよ、あんた達はそっちにも手を出さないからね」
 だからだとも言う玲子だった。
「いいと思うよ」
「人の道は守っていきます」
「これからもそうしていきますわ」
「こっちの世界でも起きた世界でも」
「どっちでもそうしていきます」
「そうしなよ、傾いてもいい加減でもいいんだよ」
 玲子は四人にまた自分の考えを話した。
「けれどね」
「外道にはなるな」
「いじめや麻薬はするな」
「そういうことですね」
「踏み外すな、ですね」
「そうしなよ、納豆は食っても腐ったものは食うな」
 納豆の匂いと糸も楽しみながらの言葉だ。
「そうしたことさ」
「そうですね、納豆は食べて身体にええですけど」
「腐ったものはちゃいます」
「食ったらお腹怖します」
「そうなりますわ」
 四人もこう返した、そうしてだった。
 今は納豆御飯を楽しんだ、そのうえで。
 軍勢全体が水戸城に向かっていた、水戸城には今は遠藤達がいてそうしてだった。綾乃達が来ていることを聞いていた。
 それでだ、遠藤は共にいる宮沢と宮子に言った。
「水戸城ではどうして戦うか」
「籠城すっだか」
 宮沢は遠藤に少し考えてから自分の考えを述べた。
「そうすっだか」
「籠城か」
「そうしてだ」
 そのうえでというのだ。
「戦ってそして」
「また敗れるだろうがな」
「しかしだ」
「それでもだ」
「それも仕込みだ、料理は仕込み次第だ」
「その仕込みが上手だと」
「美味くなる、自分はあまり料理はしないがな」 
 遠藤は冗談めかして自分のことも話した。
「特に今は寮にいるしな」
「それおらもだ」
「私もです」
 宮沢だけでなく宮子も言うことだった。
「寮にいますと作ってくれますので」
「栄養も量もたっぷりだ」
「作らない訳ではないですが、家ですと」
「おらは全然作らないだ」
「そうだがあえて言うぞ」
 遠藤は二人も起きている世界では寮生であることは既に聞いていたがそれを踏まえてさらに話を続けた。 
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