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夢幻水滸伝

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第五十四話 東西の戦その十二

「そうするだ」
「では、ですね」
「あの大蛇も攻めますか」
「そうしますか」
「そうするだ、まともに守られないなら」
 攻撃力が違い過ぎてだ、この場合は。
「便衣みたいにだ」
「散ってですね」
「そうして物陰に隠れつつ戦う」
「そうしていきますか」
「そうするだ、今は踏ん張るだ」
 そうして戦えというのだ。
「いいだな」
「はい、それではです」
「わし等も戦います」
「あの大蛇にも攻撃を仕掛けます」
「そうしていきます」
「いや、大砲や空船ではあの大蛇は攻め切れないだ」
 そこまで生半可な相手ではない、宮沢は大蛇のその強さがわかっていてそれで兵達に言ったのである。
「だからおらがだ」
「その神具で、ですか」
「攻撃をして」
「そうしてその動きを止めますか」
「そうされるのですか」
「そうするだ、おめえ等には他の空船やら陸から来るて騎兵を頼むだ」
 水破を空に、大蛇に向けて構えつつの言葉だ。
「そうしてもらうわ」
「はい、それでは」
「ここはそうします」
「敵は多いですが」
「戦っていきましょう」
「そうするだ、退くにはまだ早いだ」
 こう言ってだ、宮沢も戦い。
 遠藤は自ら拳を振るって戦っていた、空からも陸からも攻められ彼等の周りの櫓も城壁も次々と吹き飛ばされるが。
 自ら神具を手に付けて戦う、そうして率いている兵達に言った。
「退いてはならん、まだな」
「はい、まだ戦うべきですね」
「敵の攻撃は激しいですが」
「それでも」
「まだ退くには及びませんね」
「そうだ、ここで退いてはだ」
 まさにと言うのだった。
「後に繋がらない」
「後にですか」
「そうなのですか」
「碌に戦わずして何もならない状況だ」
 星の者達の話は今は外に漏れるのを警戒し彼等の中だけに留めている、だから遠藤も兵達にこう話したのだ。
「だからだ」
「戦いますか」
「この状況でも」
「敵の攻撃はかなりですが」
「まだだ、自分がいいというまでだ」
 まさにその時までというのだ。
「戦ってもらう」
「そうしてですね」
「徹底的に粘る」
「そうしていきますか」
「最後の最後までな」
 こう言ってだった、遠藤は自ら拳を振るってそうして戦っていた。そこに玲子が来ると即座に対峙した。
 玲子はその彼にだ、楽し気な笑みで話した。
「こっちの世界でははじめてだね」
「そうだったな、お互いこちらでも元気だな」
「いいことだよ、それじゃあね」
「ああ、お互い体調は万全だからな」
「一勝負どうだい?」
 玲子はその笑みのまま遠藤に誘いをかけた。
「これから」
「宜しく頼む」
 遠藤もこう返した。
「これからな」
「よし、それじゃあね」
「今からはじめよう」
 二人は一騎打ちに入った、即座に激しい闘いに入りそれを楽しんだ。星の者同士の一騎打ちも行われ。 
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