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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第百五十五話 天理教の教会その十一

「そうなっていたかも知れないし」
「若し銃刀法がなかったら」
「そうしちゃ通り魔もね」
 それこそというのだ。
「もっと出ていたかも知れないわ」
「アメリカで時々あるしね」
 銃のそれがだ、所謂銃乱射事件だ。
「刃物よりも酷いからね」
「そう、包丁も危ないけれど」
「銃はね」
「その比じゃないわ」
 殺傷力は比較にならない、しかもアメリカだとお店で機関銃やショットガンまで売られていたりする。
「だから銃刀法はね」
「必要だね」
「そう思ったわ」
「頭のおかしい奴が銃を持って」
 僕も考えてみた、そのケースを。
「それでね」
「乱射したら」
「うん、大変だよ」
 もうそれだけでだ。
「アメリカみたいになるよ」
「乱射事件でね」
「それでどれだけ犠牲になるか」
「そう思うから」
「友奈のお母上が助かって何よりだったでござるな」
「その事件では幸い死んだ人出なかったそうだけれど」
「それは何よりでござるな」
 マルヤムさんがこう言って僕も同意だった。
「まことに」
「そうよね」
「こうした事件では殺された人が出てしまうでござる」
「どうしてもね」
「そう考えるとでござるよ」
「警察がすぐに来て何人かで取り押さえてくれたから」
 その通り魔をだ。
「難を逃れたらしいの」
「死んだ人は出なかったでござるな」
「大怪我をした人はいたらしいけれど」
 それでもというのだ。
「死んだ人まではね」
「まさに不幸中の幸いでござるな」
「背中刺されて大変だったそうだけれど」
 聞いているだけで痛くなる話だった。
「それでもね」
「助かったでござるな」
「そうらしいわ」
「まことに不幸中の幸いでござるな」 
 マルヤムさんはまたこう言った。
「そう思うでござる」
「そうよね」
「まことに一瞬でも遅れていたら」
 その時はというのだ。
「そして刺されどころが悪かったら」
「私は生まれていなかったわね」
「全くでござるよ」
「包丁でも人は死ぬけれど」
 実際に死んでしまう、あるアニメじゃ三角関係もっと言えば何角関係かわからない状況になってヒロインの一人が主人公を包丁でメッタ刺しにする最終回があってそこからナイスボートというネタが出たらしい。
「日本刀だとね」
「もっとよね」
「拳銃でもね」
「おかしな人がそういうのを持ったら」
「よくないから」
 もうそれは問題外だ。
「包丁でもそうなるのに」
「日本刀や拳銃だと」
「歌舞伎でもそうした話があるし」
 確か妖刀村正を持ってだ、実際の村正は妖刀ではなくただ徳川家康さんのお祖父さんやお父上を斬ってきたからそう言われたと聞いている。 
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