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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第百五十五話 天理教の教会その五

「それで」
「マレーシア人でござるよ」
「地元の人なんだ」
「何でもその人のお師匠が大戦中に日本軍の人に忍術を教えてもらったとのことでござる」
「何か凄い話だね」
 当時イギリス領だったマレーシアにも日本軍が来たことは知っている、当時は英印でそこに進駐した。シンガポールも陥落させたし銀輪部隊が大活躍をした。
「あそこに行った日本軍に忍者の人がいたんだ」
「そうだったそうでござる」
「その人に教えてもらって」
「何でも甲賀流とのことでござる」
「ああ、甲賀なんだ」
「そうでござる」
「甲賀忍者だったんだね、マルヤムさんって」
 このことを今はじめて知ってかなり驚いた、それで思わずこう言った。
「いやそこまで考えてなかったよ」
「流派まではでござるか」
「忍者ってだけでね」
 このことはわかっていて知っていたけれどだ。
「流派までは悪いけれど」
「悪くないでござるよ」
「それでも考えてなかったよ」
「甲賀とはでござるか」
「そうだよ」
「伊賀とかもでござるか」
「うん、ただ甲賀ならね」
 それならだった。
「あるね」
「そうでござるか」
「とりあえず日本からの忍術でよかったよ」
「その起源がどうかいう忍術でござるな」
「あっちは相当変らしいからね」
 アメリカの忍者も何か相当に変わっているけれどだ、これはショー=コスギさんの影響でそうなったらしい。
「実は忍術知らないんじゃっていうか」
「そうしたものでござるか」
「そもそも隠れないから」
 忍術なのにだ。
「第一ね」
「それではでござるな」
「もう忍者かっていうと」
「ただの強い戦士でござるな」
「実はあまり戦わないからね、忍術って」
「そういえば手裏剣も」
 友奈さんは忍者の代名詞の一つのこの武器の名前を出した。
「実際に使うと」
「弱いらしいね」
「意外と重くて」
「そうらしいね、よく見たら歯も浅いし」
 よくある星型の手裏剣をイメージしてだ、僕は友奈さんに応えた。
「苦無は別だけれど」
「苦無はそれなりに強そうね」
「けれど重いからね」
 あれで案外だ。
「白戸三平せんせいや横山光輝先生の漫画みたいにはね」
「使えないわね」
「ハットリ君みたいにもね」
 藤子不二雄先生の代表作の一つだ、親父が言うには自分よりも上の年代の人はこの漫画で忍者を知った人も多いという。
「使えないよね」
「あれだけ一度に何発も投げたりとか」
「無理だよ」
 手裏剣の重さを考えるとだ。
「絶対に」
「そうよね」
「サバイバルツールみたいに使ってたそうだね」 
 実際の手裏剣の使い道はそうだったらしい。
「穴を掘ったりものを切ったり削ったり」
「そうした目的で」
「使ってたそうだし」
「武器というよりかは」
「若しくは刃のところに毒を塗って」
 これは普通に忍者漫画でもある。 
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