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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第百五十二話 あと二日その八

「破壊し尽くすべき」
「では新たな盟主は」
「盟主はいらないわ」 
 友奈さんは言った。
「どの球団も平等であれ」
「それが正しい姿でござるな」
「私はそう思うわ」
 巨人が悪役でだ、願わくば巨人は来年も再来年もそれこそ未来永劫最下位でいて欲しい。そうすればその負ける姿を見て心ある日本国民が元気になり頑張って日本がよくなるからだ。僕はそう考えている。
 そんなことを思いつつだ、僕はこの日は。
 部活がないので八条荘でゆっくりとしていた、具体的にはお庭に出て厩の方に行って馬を見ていた。
 するとだ、マルヤムさんが僕のところにすっと出て来て尋ねてきた。
「馬に興味がおありでござるか」
「結構好きだよ」
 僕はマルヤムさんに顔を向けて微笑んで答えた。
「乗れないけれどね」
「そうでござるか」
「うん、見ることはね」
「ジョーン殿が乗れるでござるな」
「そうだよね、それも上手に」
「拙者忍術は学んでいるでござるが」
 それでもというのだ。
「乗馬はでござる」
「専門外だよね」
「そうでござる」
 実際にという返事だった。
「忍者は馬には乗らぬでござるな」
「あまり縁はないね」
 馬に乗る忍者は心当たりがない、どんな媒体でもだ。
「駆けたり登ったり潜んだりで」
「あと泳いだりもでござるな」
「大凧で飛ぶこともあるけれど」
 現実に出来てもかなり大掛かりでしかも綱元を攻撃されれば弱いし急に突風が出たりしたら危ない。現実的ではない。
「それでもね」
「乗馬については」
「縁がないね」
 忍者という存在自体がだ。
「どうにも」
「やはりそうでござるな」
「忍べないからね」
 やっぱりこのことが大きい。
「馬に乗っていると」
「目立つからでござるな」
「忍者は目立つと駄目だよね」
「影の者でござる」
 マルヤムさんもそこはと答えてくれた。
「それならでござる」
「馬に乗って目立ったらね」
「駄目でござる」
「だからね」
 もうこのことに尽きた。
「馬には乗らずにね」
「己の足で駆けるでござるな」
「それが忍者だよ」
「左様でござるな」
「真田十勇士もね」 
 講談の人達だけれどそれぞれモデルになっている人達がいるのでそうした意味で実在しているとのことだ。
「馬には乗らないからね」
「忍術で縦横に暴れているでござるな」
「馬に乗るのは幸村さんだよ」
 主のこの人だけだ。
「馬に乗って槍で戦うんだ」
「赤い具足を着てでござるな」
「前に一緒に観た通りにね」
 あの大阪に行った時のことも思い出した。
「そうしてね」
「左様でござるな」
「忍者は武士でもね」
 士分に取り立てられていてもだ。
「馬には乗らないからね」
「半蔵殿もでござるな」
「あの人もね」
 十勇士から見れば敵だ、ただこの人が主人公になっている作品も結構な数があるみたいだ。 
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