艦隊これくしょん~男艦娘 木曾~
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第六十二話
前書き
どうも、皆さーん、知ってるでしょう?。V・Bでぇございます。
おい、小説読まねぇかぁ?
子供達もおいでぇ。小説書くぞぉ。
辛いかい?
おにーさんはもっと辛いことを、幼馴染みのおねーちゃんにぃ、やらされてるんだよぉ。
残さず読めよぉ。
あ、艦隊これくしょん五周年、おめでとうございます。
―四階 北側―
「大丈夫ですか!?」
私達は最後の曲がり角を勢いよく曲がりなが声を出した。
廊下には人影はなく、手前から数えて四番目の部屋の扉が開かれていた。
それを見た私たち五人はその扉の中に入っていった。扉の上には、『庫倉』のプレートがあった。
…………絶対出るよね。
確信にも似た想像をしながら鴨居をくぐる。
「どうしました!?」
部屋に入ると、電気は点いていた。
部屋の中では部屋の隅でガクガクと震えている五十鈴さんと祥鳳さん。中央には丸めた新聞紙を構えて辺りを見渡している拓海さんの姿があった。
「春雨!?入ってくるな!!」
拓海さんは今まで聞いたこともないような大声を出した。
「やっぱり、こっちにも出たんですか!?」
古鷹さんが私の後ろからホウキを構えて中を覗く。
「…………こっちにも?」
その言葉に首をかしげる拓海さん。暫く考えたあと、ハッとしたようにこちらを見てきた。
「…………そっちにも?」
「…………はい。」
私は頷いた。絶望の表情に変わった四班の人達。
そんな私たちの背後から、ブウゥゥンというような音が鳴り響いた。
私は再び深呼吸すると、ジト目で回りの人を見渡した。
「…………誰の携帯のバイブですか?」
「春雨さん!?さっきから現実逃避しすぎですよ!!」
古鷹さんが私の肩に手を置いて叫ぶ。私は遠い目をしていたと思う。
「だって…………さっきからずっと追いかけてるのに…………どんどん増えていくんですよ?現実逃避もしたくなりますよ。」
「いや、追いかけましょうよ!!もう他の皆さんは出ていきましたよ!?」
「だいたい、ゴキ○リだって言ってしまえばただの虫じゃないですか。なんで皆そんなに邪険にするんですか?ゴ○ブリが可哀想ですよ。」
「あぁ、もう!!ツッコミ所しかない!!兎に角行きますよ!!このままじゃ、皆がGにやられますよ!!」
「いやぁ、○キブリくっつかれた身としては、もうどうでもいいかなぁって。」
「自棄にならないで!!」
古鷹さんは意気消沈している私を無理矢理引っ張って廊下に出た。
「早く皆を追いかけ…………ん?」
古鷹さんは廊下の向こうを見て固まった。疑問に思った私は古鷹さんの目線の先を見てみる。
そこには、なぜかUターンしてきている拓海くん達の姿が。
「提督?皆?どうしたん…………。」
「春雨!古鷹!早く逃げろ!!」
「急げ!!」
私たちが何が起こったのか聞こうとしたが、拓海くん達は私達の横を走り去っていった。
「「?」」
私達は拓海くん達がやって来た方向を見た。
そこには、軽く五十は越えているんじゃないかと言うほどのゴキブ○が飛んでいた。
「「キャアアアアアアアアアアアアア!?」」
私達は悲鳴をあげながら逃げ始めた。やばい、さすがにあの数はまずい。下手したら死にかねない。
「なんで!?なんであんなに居るんですか!?」
「知らないよっ!私だって聞きたいよぉ!今までそんなに見たことなかったのに!!」
ギャーギャー叫びながら走る私達。気のせいか、後ろの羽音が大きくなっている気がした。
私はそれを聞いて更にスピードを上げた。たまに木曾さんと一緒にスプリントの練習したかいがあった。
「ちょ!?春雨さん!?置いてかないで!!」
しかし、古鷹さんはあまり脚が速くないらしい。置いていかれそうになる。
「おーい!速く来い!閉めちまうぞ!!」
すると、階段のところで拓海くんと榛名さんが防火扉に手をかけていた。あれで閉じ込めようとしているらしい。
「「待ってええええええええええええええええええええええええええ!!」」
私達は拓海くん達の横を通過する。それと同時に、扉を勢いよく閉める二人。
どうやら、ぎりぎり滑り込んだGも居ないらしい。
「「「「…………はぁ~。」」」」
気の抜けた私達は、その場にへたり込んでしまった。
「はぁ…………はぁ…………助かった…………。」
肩で息をする私。正直、生きた心地がしなかった。あんなに沢山のGは生まれて始めてみた。生まれてからまだ一年も経ってないけどさ。
「ぜぇ…………ぜぇ…………今、二階の夕立達も避難させてる。一階の食堂に居るはずだよ。あと、二階の防火扉も閉めさせている。あとは、残りの一ヶ所から降りればいい。」
「…………それは安心ですね。」
深く頷く私と拓海くん。その様子に、古鷹さんと榛名さんは首をかしげた。
「なんでですか?この様子だと、一階にもGは出てそうですけど…………。」
榛名さんの言うことも最もだ。この様子だと、全ての階で現れていてもおかしくないだろう。
だが、一階にはあの人が居る。
「少なくとも、食堂は安心できますね。最悪、二階より上は夜にバ○サン使うかな…………食堂で雑魚寝しましょう。」
「だね。少なくとも、食堂は安心だ。」
「「??」」
その頃、千尋さんはカレーを作りながら、食堂に入り込もうとするGを木端微塵にしているのだが、それはまた別のお話し。
後書き
読んでくれてありがとうございます。我が校の文芸部への寄稿するための作品を書くために、暫く休んでおりました。軽くリハビリしながら再開していこうと思いますので、よろしくお願いします。
それでは、また次回。
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