| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第百五十話 沖縄でもその一

        第百五十話  沖縄でも
 僕は午後も部活をした、そして部活が終わるとだ。
 シャワーを浴びてすっきりとしてだ、そのうえで下校しようとすると。
 校門のところで日菜子さんと会った、すると日菜子さんは僕に明るい笑顔でこう言ってきた。
「一緒に帰る?」
「そうしていいですか」
「いいって何よその他人行儀」
 やはり私に笑って言ってくる。
「そういうのはよくないわよ」
「それじゃあ」
「そういうのはなしで」
 他人行儀はというのだ。
「屈託なくね」
「一緒にですね」
「帰ろうね」
「それじゃあ」
 こうしてだ、僕達は。
 二人で一緒に帰った、するとすぐにだった。
 日菜子さんは僕にだ、こんなことを言ってきた。
「涼しくなってきたね」
「以前に比べてですね」
「もう秋ね」
「まだ暑いと思いますけれど」
「私からしたらね」
「沖縄と比べるとですか」
「ずっと涼しいわよ」
 こう言う、夏の半袖のブラウスと赤いミニスカートの制服がよく似合っている。胸が目立つ。
「本当にね」
「やっぱり沖縄は暑いですよね」
「暑いよ、本当に」
 実際にという返事だった。
「あそこは」
「そうですよね」
「暑いしね」
 それにというのだ。
「雨も多いし」
「スコールとかも降って」
「台風も多いし」
「だから建物も低いんですね」
「今もね、とにかくね」
「台風が多くて」
「雨も多くてね」
 それでというのだ。
「湿気もその分あって」
「暑いのよ」
「それが沖縄ですね」
「そうよ、あとね」
「あと?」
「沖縄にしかいない生物や植物も沢山いるのよ」
「あっ、そうですね」
「熱帯、正確に言うと亜熱帯だから」
 日本に少ないそうした場所だ、鹿児島の南の方もこの気候にあると言っていいだろうか。鹿屋の辺りは。
「それだけにね」
「そこにしたいない生きものとかがですね」
「いるのよ」
 そうだというのだ。
「これがね」
「ハブとかヤンバルクイナとかアマミノクロウサギとか」
「イリオモテヤマネコもね」
 こうした生きもの達がというのだ。
「いるから」
「どれも凄く珍しいですね」
「ジュゴンもいるしね」
 近くの海にだ、沖縄の海は日本では数少ないジュゴンの生息地であるのだ。
「だからね」
「そうした生きものにはですか」
「恵まれているのよ、特に蛇でね」
 ハブだけでなくというのだ。
「ヒヤンとかハイとか」
「八条動物園にもいますね」
「ドリトル先生が連れて来てくれたね」
「あの蛇達も珍しいんでしたね」
「どっちの蛇も一時期いないかもって言われてたのよ」
 そこまで稀少な蛇達だったというのだ。
「見かけられることもなくて」
「確か限られた島にですね」
「いてね」 
 沖縄の中でもというのだ。
「その数も少なくて」
「だからですね」
「凄い稀少な蛇なのよ」
「ハブよりもずっとですか」
「もうずっとよ、あの動物園にはいるけれど」
 それでもというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧