| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第百四十八話 イルカその八

「不思議ですわね」
「うん、僕も信じられなかったよ」
 その話を聞くまではだ。
「けれど写真を見たらね」
「実際にですのね」
「深海の写真だったかな」
 リュウグウノツカイがいるその海だ。
「泳ぐ写真を見たら」
「実際にですの」
「そうして泳いでいたからね」
「だからですのね」
「何から何までね」
 もうこう言うしかなかった。
「不思議な魚だよ」
「お話を聞く限りでも」
「わかっていないことばかりで」
「実際にどういったお魚か」
「本当にね」
 こう言うしかなかった。
「わかっていないんだ」
「まだまだそうした生きものが地球にはいますわね」
「まだ見付かっていない生きものとかね」
「沢山いますわね」
「そうだよ、ダイオウグソクムシにしても」
 その何年も食べなくても生きている深海生物もだ。
「不思議だしね」
「餓死しないの」
 そのグソクムシについてだ、エリザさんも言ってきた。
「八条水族館にもいるけれど」
「あのグソクムシも何年も食べてないです」
「それでも生きてるの」
「そうなんです」
 飼育係の人達が餌を出しても見向きもしないらしい。
「不思議ですよね」
「何でというのは」
「それが謎です」
 これまた一切だ。
「何でなのか」
「何年も食べないとか」
「有り得ないですからね」
「絶対に」
 エリザさんは断言した。
「私だったら一週間で死ぬ」
「人間はそれ位ですよね」
「お水だけだったら一ヶ月位もつらしいけれど」
「一週間ですね」
「普通は」
 それ位でというのだ。
「死ぬ」
「そうですよね」
「ドクトカゲで数ヶ月」
 アメリカとかメキシコにいる珍しい種類のトカゲだ、実際に牙に毒があって噛まれると危険だ。
「それも凄いのに」
「何年もですから」
「有り得ない」
 それはというのだ。
「どうなってるの」
「そこが謎で」
「地球にはまだまだ謎が多い」
 エリザさんは結論の様にこの言葉を出した。
「そうなるわね」
「特に海は」
「そしてアマゾンも」
 あちらもというのだ。
「まだまだ、我が国だって」
「オーストラリアって本当にそうした話と縁がありますね」
「とにかくその宝庫」
 未確認生物の類のというのだ。
「まだまだ何がいるかわからない」
「かなり調べられていても」
「あの広い大陸に三千万位しかいないから」
 それでというのだ。
「まだまだ発見も行き届いていない」
「そうですか」
「後は」
「後は?」
「西の方は」
 オーストラリアのそちらはというのだ。
「まだまだ」
「ええと、西は」
「実は人口が少ない」
 そのオーストラリアの中でもというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧