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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第百四十六話 たこ焼きその三

「毒じゃなくなるよ」
「そうですの」
「だから蛇はね」
「調理をしましたら」
「毒は気にならないよ」
「蠍もですわね」
「蠍の毒も同じだよ」
 神経毒で蛇の中ではコブラ等はそうだ、噛まれると神経が動かなくなってそれで死んでしまう。マムシ等は出血毒で筋肉等が破壊されて痛みと出血を伴ってそのうえで死に至ってしまう。
「やっぱり熱するとね」
「消えますのね」
「だから食べてもね」
「熱しましたら」
「生きた蠍を揚げて」
 タイとかじゃ実際にそうして食べている、ラブポーンさんのお国だ。
「食べたらね」
「毒がなくて」
「普通に食べられるんだ」
「そうですのね」
「意外かな」
「毒がある生きものは全て」
 それこそという口調だった。
「毒があり食べられないと」
「思っていたんだ」
「蠍は食べられるのは知っていましたが」
「蛇もだね」
「頭や尾を取って」 
 毒のあるその部分をというのだ、蛇の毒牙や蠍の毒針のことだ。
「そうして食べると思っていましたが」
「実際に危ないからそうした部分を取ることは多いみたいだね」
 蛇を殺す時に頭を切って蠍も尾を切る、それから食べるのがやっぱりオーソドックスな食べ方らしい。
「ですが」
「うん、またね」
「違うのですね」
「そうした毒は熱したらなくなるんだ」
 蛋白質から出来る毒はだ。
「けれど河豚や蛸、蟹や貝の毒はね」
「消えないのですか」
「毒のある蟹も沖縄にいて」
 日菜子さんの故郷だ。
「食べると危ないんだ」
「河豚の様に」
「同じ様な毒だよ」
 河豚のテトロドキシンンとだ。
「かなり強いよ」
「その毒の質も」
「かなりね、だから食べたら駄目なんだ」
「そうした蟹のいますのね」
「そう、そして貝はイモガイの種類は毒針があって」
「刺しますの」
「それで蛋白質の毒じゃないから」
 その蛇や蠍と違ってだ。
「熱しても駄目だよ」
「難しい毒ですわね」
「アマゾンの蛙の毒はどうだったかな」
 ヤドクガエルだ、色があまりにも派手ですぐにわかる。
「あれは」
「何か毒のある生きものも」
「色々だよね」
「そうですわね」
「うん、まあ蛸はね」 
 こちらの生きものにだ、僕は話を戻した。
「ヒョウモンダコはともかく」
「他の蛸は食べられますわね」
「しかも美味しく」
 この言葉も付く。
「そう出来るよ、特にね」
「たこ焼きですわね」
「何といってもね」
「うん、やっぱり蛸はね」
 食べるとなるとだ。 
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