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夢幻水滸伝

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第四十三話 内政の人材その五

「これより、それでなのですが」
「それぞれの人材にやな」
「勧誘に行ってもらいます」
「そうか、ほな僕等でやな」
「行ってもらいます、都にもおられますので」
「ああ、ここにもか」
「そちらは棟梁が向かいまして」
 太宰は中里にさらに話した。
「お三方にお願いします」
「僕等にか」
「人を迎えるには礼が必要です」
「礼か」
「ここでは格とも言えますが」
「僕達が神星やからやな」
「はい」
 その通りという返事だった。
「お願いします、棟梁勧誘に出てもらいます」
「その間太宰君が留守番やな」
「そうなります」
 綾乃にも話した。
「そして中里君と芥川君はです」
「早速やな」
「出発やな」
「そうしてもらいます」
 実際にという返事だった。
「すぐに、そして他の星の方々で」
「内政全般をやってもらう」
「その間にも」
「そうしてもらいます、では動きましょう」
 こう話してだった、太宰は早速三人にそれぞれの星の者達がいる場所を話して彼等の受け持ちの星達も既に彼が決めていたのを話してだった。
 三人はそれぞれ人材の勧誘に出た、綾乃はすぐに都にいる人材のところに向かったが中里はというと。
 まずは大和に向かった、ここで彼は鵺に言った。
「大和の奈良に行くけどな」
「どないしたんや」
「いや、こっちの世界でも奈良は古都やな」
「そや、それで結構栄えててな」
「人材もおるんやな」
「そやで」
 鵺は中里に明るい声で答えた。
「それも古い街やからな」
「大和自体がな」
「日本でも相当昔から農業が確立されててや」
「それで星の奴もおるんやな」
「ここにな、そやからな」
「今からやな」
「会ってや」
 そうしてというのだ。
「話をしてな」
「こっちに誘うんやな」
「そうしてもらうで、問題は来てくれるかやな」
 関西の勢力に入るかどうかだというのだ。
「ほんまにな」
「そのことやな、実はな」
「果たして来てくれるかどうかやな」
「不安や」
 このことをだ、中里は鵺に話した。都から奈良まで鵺に乗って空を飛びつつ話した。自身は鵺の背にいる。
「正直な」
「そやな、しかしな」
「それでもか」
「まあここは絶対にってや」
「来るってか」
「思ってな」
 そうしてというのだ。
「誘いをかけるんや」
「自信を以てか」
「そや、そもそも絶対に来てほしくてやろ」
 鵺は空を飛びつつ己の背に乗る中里に顔を向けて問うた。
「太宰の旦那も決めたんやろ」
「神星である僕等三人に誘いをかけるってやな」
「そう決めたんや」
「それでやな」
「そや、自分等が行かな誘いにならんしな」
「しかもやな」
「自分等やったら絶対に連れて来てくれる」
 それぞれの内政の分野を専門とする者達をというのだ。
「そうも思ってや」
「太宰は僕等を行かせたんやな」
「そや」
 その通りだというのだ。 
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