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夢幻水滸伝

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第四十三話 内政の人材その四

「貴女達はどう言われるかと待っていましたが」
「えっ、じゃあ言ったからですか」
「私等仕事することになったんですか」
「ひょっとして」
「藪蛇言いましたか」
「ここで聞かないと仕事の量を倍にしていました」
 太宰の口調は変わらない。
「そうしていました」
「いや、ここで言ってよかったな」
「ほんまやな」
「仕事の量倍とかな」
「ブラックやん、ブラック」
 四人は太宰の話を聞いてお互いに顔を見合わせて話した。
「危ういとこやったな」
「太宰さんそういうことはほんまにやるし」
「いや、よかったわ」
「仕事の量倍になったら遊べへんやん」
「というか自分等遊ぶ合間に仕事してるやろ」
 中里はその四人に冷めた口調で突っ込みを入れた。
「すぐに報酬分働いたとか言って遊びだすしな」
「菓子食うて甘いもんとか酒飲んでな」
 芥川も突っ込みを入れる。
「盤の遊びしたりな」
「人生遊戯とかな」 
 この世界での人生ゲームである。
「そんなのばっかりしてな」
「遊んでばっかりやからな」
「それで遊べなくなるとかな」
「ふざけたこと言う連中やな」
「彼女達は引き締めていきます」
 太宰も四人を見つつ二人に言う。
「目を離すと怠けるので」
「それでやな」
「はい、言うのを待っていてです」
「言わんかったらか」
「仕事の量を倍にすることを決めていました」
「成程な」
「この娘達はこれでやれば出来るのです」
 このことには定評がある、四人共軍事だけでなく内政についても中々の能力を発揮して活躍しているのだ。
「ですからやってもらいます」
「実際うち人手不足やしな」
「おそらく日本を統一してもそれは変わりません」
「太平洋でもやな」
「はい、あまりにも広く人も多いです」
 だからだとだ、太宰は芥川に答えた。
「ですから」
「幾ら星の奴がおってもな」
「人手が足りません」
 そうした状況は変わらないというのだ。
「どうしても」
「そやからやな」
「四人にもどんどん働いてもらいます」
「そうしてもらうんやな」
「絶対に」
 ここで鞭の様に述べた。
「そうしてもらいます、そしてです」
「内政全般のやな」
「人材はです」
「これから探して集めていくか」
「そうします、既に手掛かりは手に入れています」
「僕等が探してきました」
「そうしてきました」
 ここで佐藤兄妹が言って来た。
「太宰さんに言われまして」
「そうしてきました」
「そうか、早いな」
「折角忍者がいるのです」
 それならとだ、太宰は中里に話した。
「こうしたことでも働いてもらいたいので」
「それでやな」
「芥川君とお話をしまして」
 そのうえでというのだ。
「探してもらいました」
「もう全員の手掛かり得てますので」
「後はそこに行くだけですよ」
「ほな今からですね」
「勧誘していきますね」
「そうします」
 実際にとだ、太宰は兄妹に答えた。 
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