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夢幻水滸伝

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第四十三話 内政の人材その三

「ですから」
「それではでごわす」
「力を都に集めます」
「その為の大鉈を振るうのがおいどんでごわすな」
「そうです」
「わかったでごわす」
 その大きな手を拳にしてだった、北原は太宰に笑顔で応えた。
「それではでわす」
「はい、国を造っていきましょう」
 太宰は北原に微笑んで応えた、そして神星の三人にも話した。
「そして貴方達にもです」
「内政はやな」
「お三方は内政も全般出来ますので」
「国造りとやな」
「農業にも商業にも」
 そうした実務もと綾乃に答えた。
「頑張ってもらいます」
「わかったわ、全員でやな」
「内政を進めましょう、人を集めつつ」
「そして時が来ればやな」
「また動くことになるな」
 軍師の芥川が腕を組んで言ってきた。
「そうなるな」
「はい、今兵は東に集中させていますが」
「それをやな」
「守りではなくです」
「攻めに向かわせるな」
「東海と北陸を武力で併呑する事態になれば」
「動くな」
「そうしていきます」
 是非にというのだ。
「その時は」
「わかったわ、しかし東海の連中もアホやない」
 中里も言ってきた。
「やっぱりこっちの動きも見てな」
「動いてきます」
「そやな」
「はい、彼等がどう動くかですが」
「東国と向かい合ってるけれどな、今は」
「それをです」
「東国と講和して向かって来ることも有り得るな」
 中里は目を鋭くさせて言った。
「そうしてくるな」
「その可能性も高いですから」
「それでやな」
「はい、我々としてはです」
「その場合のことも念頭に置いてやな」
「兵を東に戻しておきました」
 その主力をというのだ。
「十五万の兵を」
「その十五万の兵で戦うか」
「そうするで」
「ほなな」
「あの、ええですか?」
 ここで瑠璃子が右手を挙げて言ってきた。
「ちょっと」
「何や?」
「うち等内政何したえええですのん?」
「それ気になってるんですけれど」
 由香も言ってきた。
「太宰さん言ってませんし」
「うち等も今は関西にいますから」
 紗枝は傭兵と言えどと述べた。
「働きがあると思いますけど」
「遊んでてええですのん?」
 雅美は自分達に都合のいいことを述べた。
「そうしてええですのん?」
「貴女達は内政全般です」
 太宰は四人にはっきりと答えた。
「宜しくお願いします」
「何かお話ないんで何かと思ってました」
「遊んでてええんかって思ってましたけど」
「やっぱりちゃいますか」
「働かんとあきませんか」
「我が陣営は常に多忙です」
 太宰は四人にこれまたはっきりと告げた。 
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