儚き想い、されど永遠の想い
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33部分:第三話 再会その八
第三話 再会その八
ふとだ。真理達のところにだ。香川麻実子が来た。そしてだ。喜久子に声をかけるのだった。
「あの、高柳さん」
「はい?」
「御会いしたい方がおられるそうです」
こう話すのだった。彼女に対してだ。
「そう仰っています」
「私にですか」
「そうです。どうされますか?」
「どなたですか?」
喜久子は怪訝な顔になってだ。麻実子に尋ねた。
「それでその方は」
「私はそこまでは」
首を傾げさせてだ。こう述べる麻実子だった。
「聞いていませんが」
「そうなのですか」
「高柳さんのお父様からの伝言です」
「お父様からですか」
「はい、あの方からです」
麻実子はここでは微笑んで話すことができた。
「そうです」
「わかりました。それでは」
父の話ではだ。喜久子も断ることはしなかった。彼女は父に対して従順な娘である。だからだ。断ることは決してないのである。
そうしてだ。麻実子に頷いてからだ。彼女にあらためて尋ねるのだった。
「それでどちらに」
「はい、一旦部屋から離れて」
そうしてだというのである。
「そのうえで。別室で御会いするとのことでして」
「わかりました。それでは」
「暫くはです」
ここでだ。麻実子はだ。
真理に顔を向けてだ。彼女にはこう話したのだった。
「白杜さんは」
「はい、私はここで、ですね」
「待っていて下さい」
こう話すのだった。
「宜しいでしょうか」
「わかりました。それでは」
真理は笑顔でだ。麻実子のその言葉に頷いた。そしてだった。
真理は一人になった。そこでその場に残り一人佇むのだった。
そしてだ。義正もだ。
彼のところに高柳が来てだ。そのうえで声をかけてきたのであった。
「いいかな」
「はい、何でしょうか」
「少し来てもらいたいところがあるけれど」
「何処にでしょうか」
「うん、ちょっと別室にね」
そこにだというのである。
「いいかな。少しね」
「はい、わかりました」
彼は何も疑うことなくだ。素直に述べた。
「それでは」
「では僕達はね」
「ここに残るよ」
「そうさせてもらうよ」
周囲の友人達はだ。こう義正に述べた。
「それじゃあここで待ってるからね」
「そうさせてもらうよ」
「こうしてお喋りをしてね」
「待たせてもらうよ」
「悪いね」
申し訳ない微笑を浮かべてだ。義正は彼等に述べた。
「それじゃあ。今はね」
「うん、じゃあね」
「待たせてもらうよ」
「さて、僕達はこれから」
「踊ろうか」
彼等は彼等でだ。楽しむというのであった。
「君もそちらでね」
「楽しんできたらいいよ」
こうしてだった。彼等の声を受けてだ。義正はその部屋に向かう。そしてそこには。
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