八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第百四十二話 靖国神社その六
「ブラジルでね」
「そうなんだね」
「そう、そしてね」
「そして?」
「モンセラやチェリーリアとも話すし」
「普通に出来るのよね」
会話がとだ、モンセラさんも言ってきた。
「メキシコとブラジルで」
「ペルーともね」
「そうそう」
二人で笑って話していた。
「私達の間だけだとね」
「普通にそうして会話してるわよね」
「いつもね」
「方言位の違いしかないから」
「それでね」
「怪談の話もしてるしね」
「お互いのお国のね」
そうしたことも僕に話してくれた。
「お互いにね」
「そうしてるから」
「そうなんだ、何かね」
聞いてみてだ、僕はその中南米の怪談について聞いた。
「中南米の怪談も面白そうね」
「まあ普通にね」
「結構幽霊とかあるわよね」
「あとね」
ニキータさんはこんな話もした。
「アマゾンなんか謎の生きものとかの怪談もあったり」
「アマゾンはそうなんだ」
「そうなの、あそこはもう秘境でしょ」
人類に残された数少ない秘境だと言われている、もっとも人類の知識なんて大したものじゃないいと思う、結局人間の持っている知識は地球という大海の中野ほんの少しだけのものだ。
「だからね」
「怪談もあって」
「未発見の部族とか人外とか得体の知れない生きものとか」
「そうしたお話があるんだ」
「巨大アナコンダは有名だし」
ニキータさんもよく話す二十メートル以上の大蛇だ、生物学的には実在出来ないという人もいるらしい。
「他にもいるのよ」
「そうした生きものが」
「凄いのいるってね」
「怪談にもなってるんだ」
「大蜘蛛もいたかしら」
「ああ、人食い蜘蛛ね」
何か容易に想像がつく、アマゾンには如何にもいそうだ。
「そういうのも怪談であるんだ」
「下手な妖怪よりも怖い生きものも実際にいるし」
「そうだよね、あそこは」
「ピラニアもいてね」
有名な肉食魚だ。
「船が沈んで乗ってた人がかなり食べられたとか」
「それ本当にあったこと?」
「これは本当よ」
そっち系のお話だった。
「実際ね」
「それは怖いね」
「日本はそうした生きものいないでしょ」
「北海道のヒグマは怖いけれどね」
この熊は正直特別だ、とはいっても本州のツキノワグマも戦うとなると相当な強さらしい。
「他はいないね」
「そうよね」
「虫だとスズメバチがいるけれどね」
「あの蜂?」
「そう、狂暴なね」
こう言うしかない、この蜂は。
「それこそ蠍より怖いから」
「えっ、そうなの」
「飛ぶし何回も刺すしね」
蜂は一刺しすると死ぬという言葉はこの蜂には通用しない、そのあの鋭い牙で噛みついてもくる。
「毒も強いし」
「だから蠍よりも強いの」
「そうなんだ」
「蠍もアマゾンにいるけれど」
「蠍の怪談もある?」
「あったかしら、けれど蜂怖いのね」
「スズメバチはね」
「そう思うと日本の森も油断出来ないわね」
「アマゾン程じゃないと思うけれどね」
幾ら何でもだ、あそこはまた別格だ。
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