| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第百四十二話 靖国神社その五

「やっぱりね」
「そうなのね」
「うん、徳が高いといいものに生まれ変わるんだ」
「それじゃあ奇麗な桜に生まれ変わる人は」
「奇麗な心だったんだよ」
 日本の為に命を捧げた人達もだ。
「絶対にね」
「そうなるわね」
「うん、ただね」
「ただ?」
「それはあくまで奇麗な心の人達だから」
 奇麗なものに生まれ変わる人達はだ。
「あくまでね」
「そうなのね」
「じゃああれね」
 モンセラさんもここで言ってきた。
「その靖国神社にいる人達を貶める人達は」
「うん、汚くて醜い人達だろうしね」
「じゃあ碌なのに生まれ変わらないわね」
「そう思うよ」
 他の首長や振る舞いを見ているとだ。
「やっぱりね」
「悪いものに生まれ変わる、そうね」
 ここでこうも言ったモンセラさんだった。
「蠅とか蚊とか?」
「そういうのに?」
「そう、桜どころかね」
「害虫に生まれ変わるんだ」
「そう思ったわ」
 これがモンセラさんの考えだった。
「屑はね」
「害虫とかになんだ」
「生まれ変わるでしょ」
 その蠅や蚊にというのだ。
「アマゾンによくいるね」
「ああ、あそこはね」
「物凄く多いわよ」
「害虫が」
「まあ害虫っていうか性質の悪い虫がね」
 こう言うのだった。
「呆れる位に多いわよ」
「あそこは熱帯だしね」
「そうよ、蠅や蚊も多いしね」
「他の虫もだね」
「物凄く多くて」
 そしてというのだ。
「その中にはそうした虫も多いのよ」
「それでそうした虫になんだ」
「悪いことをしたら生まれ変わるのかもね」
「日本の考えだと」
「こっちの考えだと地獄に落ちるけれど」
 キリスト教ではというのだ。
「日本だとそうでしょ」
「そうなんだね」
「こっちの昔の宗教だと」
 ニキータさんは考える顔になって僕にこう話した。
「マヤとかアステカとかインカの」
「インディオの国だね」
「僕達もその血が流れてるし」
 その頃のインディオのだ。
「ご先祖様ではあるよ」
「そうなるね」 
 中南米は混血がかなり進んでいる、そのインディオの人達に加えてスペインやポルtがる、そしてアフリカ系の混血だ。ニキータさんの肌は褐色だしモンセラさんもアジア系とスペイン系の混血の顔と肌だ。
「ニキータさんもモンセラさんも」
「そうだよ、僕なんて親戚に一杯いるよ」
「一杯って?」
「メスティーソもクリオーニョもね」
 前者がインディオと白人の混血、後者がインディオと黒人の混血だっただろうか。本当に中南米の混血は進んでいる。
「いるよ」
「そうだよね」
「そう、そしてね」
「ニキータさんの親戚は」
「色々な人がいるんだ」
 そうした意味での一杯ということだった。
「本当にね」
「そうなんだね」
「それで皆ポルトガル語を喋ってるよ」
 言語はこちらだった。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧