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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第百四十一話 怪談その十六

「口ではいいことを言ってもね」
「その実はなのね」
「自分だけなのね」
「そうした人達だよ」
「最低ね」
 モンセラさんは僕の話を聞いてこれ以上はない位に眉を顰めさせてそのうえでこう言った。
「自分の為にそうした人達を貶めるって」
「戦犯とか言ってね」
 しかも戦争中はその戦争を支持しているどころか煽っていた新聞社がそうしたから余計に悪質だ。
「そうしていたんだ」
「祟りがあっても不思議じゃないわね」
「そのせいかね」
 若しくはこれまでの悪行の数々がばれたせいか。
「もうそうした政治家は支持されてないしマスコミも」
「信用されてないのね」
「うん、それでね」 
「売り上げも落ちてるとか」
「どんどんそうなってらしいよ。とにかくやたら嘘書くから」
 そうした新聞社はだ。
「だからね」
「今ではなの」
「そう、売り上げも落ちて」
「赤字とか?」
「そうなっているよ」
 それでネットでは喝采を浴びている、これだけでこうした人達がどれだけ忌み嫌われているかわかる。
「もう何か書けば嘘だって言われてるから」
「本当に信用ないのね」
「なくなって当然だけれどね」
 私利私欲で国民を騙し続けていた、それが公になったらだ。
「もうね」
「というかね」
 ここでニキータさんが僕に聞いてきた。
「靖国神社について詳しく教えてくれる?」
「あの神社について」
「うん、よくね」
「怪談から離れるけれどいいかな」
 とはいっても何度か離れているけれどだ。
「それでも」
「ええ、いいわよ」
「それじゃあね」
 僕はニキータさんのお願いに頷いてだ、そしてだった。
 ニキータさんにだけじゃなくてモンセラさんにも話をした、僕が聞いた靖国神社のそのお話を。


第百四十一話   完


                 2017・5・24 
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