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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第百四十二話 靖国神社その一

           第百四十二話  靖国神社
 僕は靖国神社についてだ、モンセラさんとニキータさんに話した。
「さっきも言ったけれど祀られているのはね」
「英霊の人達ね」
「日本の為に戦って戦死した人達ね」
「そう、この戦争っていうのが範囲が広くて」
 このこともこの神社の特徴だ。
「戊辰戦争とか西南戦争とかね」
「ああ、あの」
 この戦争のことを聞いてだ、ニキータさんは目を動かして反応してきた。
「幕末と維新の」
「そう、あの頃の戦争だよ」
「西郷隆盛さんよね」
「どっちの戦争にも関わっていたよ」
 戊辰戦争では官軍の総大将の様な立場で、そして西南戦争では賊軍の総大将だった。けれどこの人が逆賊だったかどうかは明治帝ご自身がはっきりと否定されてすぐに名誉は回復されている。
「あの人が」
「そうよね」
「うん、この二つの戦争もそうだし」
「第二次世界大戦もよね」
「日清、日露もね」
 あの時代の全ての戦争についてだ。
「戦死した人達は皆ね」
「英霊として祀られているのね」
「そうなんだ」
「そうした神社なのね」
「だから護国の神社でもあって」
「特別な場所なのね」
「それが靖国神社なんだ」
 あの社だ。
「そうなんだ」
「成程ね」
「そしてね」 
 僕は二人にさらに話した。
「今も日本を守っていてくれるんだ」
「守護聖人みたいなもの?」
 モンセラさんはここまで聞いて考える顔で言った。
「それじゃあ」
「ううん、そうなるのかな」
「何かお話聞いて思ったけれど」
「キリスト教のだよね」
「そう、カトリックじゃ多いのよ」
 その守護聖人がだ。
「中にはそれぞれの国を守る聖人もいるから」
「それでそう思ったんだ」
「ええ、ああいう感じ?」
「そうなるのかな」
 この辺り僕はよく言えない、キリスト教の知識はあるつもりだけれど靖国の英霊とキリスト教の守護天使が同じかというと、
「どうなのかな」
「私的にはね」
「そう思ったんだ」
「そうなの」
「若しもよ」
 ここでモンセラさんは目を怒らせて僕に言ってきた。
「こっちで守護聖人を戦犯だからどうこう言ったら」
「大問題だよね」
「こっちはカトリック強いから」
 中南米全体がだ、何かカトリックに批判的な宗派の勢力が大きかった時期もあったと聞いたが今はどうなのだろう。
「だからね」
「そんなことしたら」
「袋叩きよ」
 そうした目に遭うというのだ。
「ましてそれが自分達がまずくなったから他人を攻撃する手段に使ったら」
「余計にだね」
「叩かれるわ」
 モンセラさんは断言した。
「人間として許されないことよ」
「まあ日本でもね」
 僕が思うにはだ。
「そうした人達がいるんだ」
「卑怯者が」
「うん、卑怯だよね」
 そう言うしかないと思う、正直こんな卑怯て卑劣な行いも滅多にないだろう。 
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