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転生とらぶる

作者:青竹
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ペルソナ3
  1953話

 金曜の夜ともなれば、当然週末ということで色々と活気づくのは当然であり……それは、この白河通りでも一緒だった。
 見るからに恋人同士と思える者や、中には中年の男と20代くらいの若い女というカップルの姿もあり……当然ながら、俺達と同年代の者の数もそれなりにいる。
 少し離れた場所では、顔見知り同士が遭遇したのか、色々と慌てている様子を見せている男女もいる。
 そんな中……俺とゆかりの2人も、白河通りを歩いていた。
 ゆかりは他の恋人達のように俺の腕を抱いているが、実際にはそんな生やさしいものではなく、腕を固定しているといった感じだ。
 ……それでもゆかりの柔らかい身体が俺の腕を抱きしめているのは間違いないのだが、ゆかり本人はそれに気が付いているのか、いないのか……
 そもそもの話、俯いて周囲を見ないように……そして周囲から見られてないようにしているゆかりだったが、その耳まで真っ赤に染まっている。
 元々ゆかりは男女関係……具体的には恋愛とかに関しては苦手だったが、今は更にそこから1歩踏み込んだ、肉体関係に直結してる場所に来てるしな。
 ラブホテル、ブティックホテル、ファッションホテル、アミューズメントホテル、レジャーホテル。
 名称は色々とあるが、結局のところこういう場所でやる事は1つしかない。
 それを理解しているだけに……いや、実際の体験はなく、知り合いだったりドラマだったりとか、もしくはネットだったりとかでその手の知識を得ただけである以上、余計に未知の行為に対して想像力が強くなるのだろう。……想像ではなく、妄想とも言うが。
 一応ネットとかで探せば、その手の写真だったり映像だったりとかは簡単に見つける事も出来るのだが、ゆかりは母親の一件でその手の事に対して忌避感でもあるのか、そういう行為もしていないらしい。

「ホテルはまぐり……また、妙な名前のホテルだな」

 視線の先に入ったネオンで表記されている名前に、そう呟く。
 はまぐりというのは、貝のハマグリで間違いない筈だ。
 何だってハマグリをホテルの名前にしたのかは分からないが、その名前が悪かったのか、そのホテルに客が入っていく様子はない。
 まぁ、ホテルでの行為を考えると、雰囲気も大事だと考える者も多いだろう。
 そういう者達にとって、ホテルはまぐり……うん、敬遠されて当然だな。
 こうして見る限りだと、恐らく近いうちに潰れそうな気がするな。
 もっとも、例え潰れても他にこれだけホテルがあるんだし、利用者が困るような事はないだろうが。

「ちょっと、もしかしてそのホテルに入ろうなんて思ってないでしょうね?」

 警告のつもりなのか、抱きしめている俺の腕に思い切り力を入れてくるゆかりだったが、力を入れるということは、それだけ思い切り密着してくるという訳で……ゆかりの柔らかな肢体の感触が腕から伝わってくる。
 もし今の季節が俺がこの世界に来たばかりの2月くらいであれば、コートとかのせいでそこまで身体の感触はなかっただろうが、今は7月……つまり、夏だ。
 当然ゆかりも夏らしい開放的な……より正確には露出度の高い格好をしており、そんなゆかりが密着してくれば、平均以上の大きさを持つゆかりの双丘が俺の腕によって潰れるのは当然だった。
 もっとも、ゆかり本人はラブホテル街に男と2人だけで来ているという事もあり、非常にテンパっている影響で自分がそのような真似をしているなどとは気が付いていないか。
 ホテルはまぐりに入ると言えば、ちょっと面白くなりそうだが……ただ、面白くなった分だけ、後で機嫌を損ねるのは確実だ。
 普段ならともかく、今はそうやってゆかりをからかうのは止めておいた方がいいだろう。

「俺達は満月の日にここで何が起こってもいいように、この白河通りがどんな風になっているのかを調べてるんだ。そんな暇はない」
「……ちょっと、それだと暇があれば私を連れてあのホテルに入っていたって事になるんだけど?」
「そうか? まぁ、ゆかりがそうしたいのなら、そうしてもいいけど……」
「いいわけ、あるか!」

 俺の腕を抱く力を一段と強くするゆかり。
 そんなゆかりだったが、純粋な身体能力で俺に敵う筈もなく、大人しく白河通りを歩いていく。

「恥ずかしいのは分かるけど、イレギュラーシャドウとの戦いになれば、いつどこでどう戦うのか、分からないんだぞ? ゆかりもしっかりと周囲の様子を確認しておけよ」
「……分かってるわよ」

 そう言いつつ、ゆかりは顔を上げ……丁度事後なのか、少し先にあったホテルから出てきた大学生くらいのカップルと視線が合う。
 そして男の方はゆかりを見て……その姿に目を奪われた。
 まぁ、ゆかりの容姿を考えれば、そうなってもおかしくはない。
 だが、当然ながら事後直後に恋人にそのような真似をされては、女の方は面白くない。
 ……それで女の不機嫌さが、男の目を奪ったゆかりではなく、目を奪われた男の方に向けられたのは、こっちとしても助かったが。

「痛っ! おい、いきなり何をするんだよ!」
「あら、言わないと分からないの?」
「う……」

 ジト目で見る女の方に、男はそれ以上抵抗出来ない。
 まぁ、女にしてみればラブホテルから出た直後に、つい少し前まで自分を抱いていた男が他の女に目移りしてるのだ。
 到底許せる事ではないだろう。
 男のほうもそれが分かっているからこそ、女の言葉に何も言えなくなったのだ。
 ……もっとも、何も言えなくなった代わりという訳ではないだろうが、俺に向かって嫉妬の視線を向けてきたのだが。
 男にとって、俺はこれからゆかりと一緒にラブホテルに入っていくように思えるのだろう。
 ラブホテル街の白河通りに、それも女と腕を組んでこうしているのだから、そう思っても不思議ではない。
 いや、寧ろこの状況で実は数日後に起きるだろう満月の夜に出てくるイレギュラーシャドウとの戦いを想定して、地形を把握している……といった風に考えられる方が、色々な意味でおかしいと思うが。
 寧ろそこまで理解していたら、お前何者だよって感じで美鶴に頼んで、桐条グループの方で確保して貰い、隅から隅まで調べて貰おうとすら思うだろう。

「ほら、時間がないんだから、さっさと行くわよ」
「あ、ああ。分かってる」

 そう言いながら、男は女に引っ張られていく。
 にしても……ラブホテルを出た後で、これからどこに行くんだろうな?
 イメージ的には、デートして最後にラブホテルってのが一般的だと思うんだが。
 まぁ、それはあくまでもイメージでしかないし、人によっても色々と違うんだろうが。

「ほ、ほら。アクセル。さっさと行くわよ」

 去っていった2人に視線を向けていると、ゆかりがそんな風に言って俺を引っ張る。
 ゆかりにとって、事後の2人をじっと見つめるというのは照れくさかったのだろう。
 少しテンパっているゆかりを落ち着かせる意味でも、真面目な話をしておくか。

「この辺りにイレギュラーシャドウが出てくるって予想だけど……具体的にはどこに出てくると思う?」
「どこにって……やっぱりホテルの中じゃない? でないと、わざわざこんな場所に姿を現す筈はないでしょうし」

 周囲にあるホテルに視線を向けつつ、微妙に嫌そうな表情のままでゆかりが呟く。
 潔癖というか、乙女なゆかりにしてみれば、こういう場所はどうしても慣れないのだろう。
 まぁ、こういう場所に慣れているというのも、色々と問題があるが。
 丁度こちらに向かって歩いてくる男女達に視線を向ける。
 ……そう、男女達、だ。
 正確に言えば、男と女達、。
 つまり、男が1人と女が2人。
 年齢は、それこそ丁度ゆかり達と同じくらい。

「え? あれ? ちょっ、何で3人!?」

 混乱した様子を見せるゆかり。
 まぁ、恋愛関係に弱いゆかりにとって、その光景はまさに予想外のものだったのだろうから、当然か。

「3人いても、別におかしくはないだろ?」
「そう? そうよね。3人いてもおかしくは……おかしくは……おかしいに決まってるでしょ!? え? あれ? 何で? おかしいのは私なの?」

 混乱した様子のゆかり。
 3人での行為に俺が平然としているというのが、信じられなかったらしい。
 だが、ホワイトスターにいる時は普段からレモン達とそういう行為をしている俺にしてみれば、3人は寧ろ少ないと言ってもいいだろう。

「げ、魔王……」

 そんな俺とゆかりの会話が聞こえたのか、3人で歩いていた者の中で男の方が俺を見て驚愕の声で呟くのが聞こえてくる。
 なるほど。魔王という言葉が出てくるという事は、ポートアイランドの裏の不良か。
 そう思ってよく見てみれば、男の方は初めて見る顔だったが、男の腕を左右から抱きしめている2人の女に見覚えがあるのに気が付く。
 以前ポートアイランドに山岸の件で情報を集めに行った時、順平を精神的にボコボコにした女達の中にいた2人だ。
 ゆかりはそれに気が付いていないようだが……

「ほら、行こうぜ。今日はたっぷりとお前達を可愛がってやるからよ。どこのホテルに行く? あのホテルはまぐりってところはまだ入った事がなかったよな?」
「嫌よ、そんなの。あそこはサービスが悪いって評判だし、ベッドの質も悪いって話よ?」
「そうそう、どうせならもっとロマンチックな場所がいいな」
「なら、あそこだな。ほら、行こうぜ」

 そう言いながら、3人は……正確には俺を知っているのだろう男は足早に去っていく。
 うん、何でそんな事になっているのかは、容易に想像出来る。
 つまり、俺と何か問題を起こしたくなかったのだろう。
 まぁ、俺の事を魔王と呼んでいたくらいだ。
 であれば、当然ながら俺が喧嘩についてはどれだけ強いのか……それを知らない筈はないだろう。
 聞こえてきた話からすると、これから3人でお楽しみらしいし。
 だとすれば、ここで下手に俺と絡んでトラブルを起こすような真似はしたくない。
 そう思っても、おかしくはない。

「3人で……3人で……3人で……」

 ゆかりの方は、3人での行為を想像しているのか、これまで以上に顔を真っ赤に染めて俯いていた。

「馬鹿じゃないの? 馬鹿じゃないの!? てか、馬鹿じゃないの!」

 ……おお。2回言うのはともかく、まさか3回言うとは……
 いやまぁ、ゆかりの経験から考えれば、おかしな事ではないか。
 取りあえず、俺がそういう多人数での行為に慣れているというのは言わない方がよさそうだ。

「ほら、落ち着け。別にゆかりがそういうプレイをしなければならないって訳じゃないだろ」
「プレッ……」

 プレイという言葉に何をイメージしたのか、ゆかりの頬が真っ赤に染まる。
 これ以上は迂闊な事を言わない方がいいな。

「取りあえず、だ。この辺りをもう少し歩き回って、しっかりと地形とかを確認してみないか?」
「……そうね」

 俺の言葉にそう頷くゆかりだったが……

「あ、あん……ちょっと、駄目だってば、こんな場所で……もっと奥……」

 当然と言えば当然なのかもしれないが、ラブホテル街であるという事で、建物の隙間辺りで励んでいる奴もいる訳で……
 ゆかりが殆ど反射的に召喚器に伸ばしそうになった手を、止める。
 そんな俺の行為に対して何かを言おうとした様子のゆかりだったが、そのまま口も押さえてその場から離れる。

「ふーっ、ふーっ!」

 口を塞がれているゆかりだったが、それでも不満をこれでもかと息づかいで現す。
 ……ふと思ったんだが、今のこの状況を誰かに見られれば、色々とやばいんじゃないか?
 まぁ、今の俺達の状況を見るという事は、逆に俺達からもそっちの方は見て確認出来る訳で……そう考えると、ここで俺達と遭遇しても、迂闊に喋る事は出来ない訳で……
 ともあれ、今はそんな事を考えるよりも今にも暴れ出しそうなゆかりを何とかする方が先なのは間違いない。

「ほら、落ち着けって。もう離れたから大丈夫だ」

 白河通りというラブホテル街にいるにも関わらず、何故か外で盛っていたカップルに疑問を抱くが、7月で夏なんだし、そんなプレイもまた……ありと言えばありなんだろう。
 ともあれ、ゆかりを暴れさせないまま、白河通りの表通りに出る。
 その頃になれば、多少は落ち着いてきたのだろう。ゆかりもそこまで暴れている様子はなかった。

「あー……取りあえず落ち着いたか?」

 その言葉に、ゆかりが小さく頷く。
 そんなゆかりの様子に安堵しながら、手を放す。
 すると、ゆかりは未だに顔を真っ赤に染めていたものの、先程のように暴れ出すといった真似はしなかった。

「全く……これ以上ここにいると、その……また変な光景を見てしまうかもしれないわ。取りあえず適当に見て回ったら戻りましょ。細かいところはともかく、大体を理解しておけばいいでしょうし」

 そう言うゆかりの言葉に、俺は頷く。
 ……このまま白河通りにいれば、ゆかりの許容量を超えてしまう可能性が高いと、そう思った為だ。
 それに、ゆかりが言ってるように大体の場所を覚えておけばそれでいいという考えも間違ってはいなかっただろうし。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1435
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1389 
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