夢幻水滸伝
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第三十八話 豊後の拠点その五
「自分の首絞めてくわ」
「そやろ、そやからな」
「そういうことはやな」
「したらあかん」
悪政を敷く様なことはというのだ。
「ええな」
「それで琉球もやな」
「民を豊かにしてな」
そこからだというのだ。
「税収も上げてものも売って」
「国自体が金持ちになるか」
「その通りや」
「それが一番か」
「強くなる為にな」
国家がというのだ。
「内政第一や」
「兵の強さやないねんな」
「軍隊が強くても貧乏やとな」
どうかとだ、鵺が自分に乗っている中里に言ってきた。
「どないや」
「軍隊もやがてジリ貧なるな」
「そやろ、どうして強い軍が必要か」
「戦に勝つ為や」
「そして戦に勝つ理由は何や」
「この場合の理由、つまり目的はな」
それが何かもだ、中里はすぐに話した。
「敵を倒してその勢力を飲み込んでな」
「豊かになる為やな」
「そや」
その通りだとだ、鵺も答えた。
「まさにな」
「そやからな」
「軍隊を強くするにもやな」
「国を豊かにする為や」
「結局そこに行きつくってことやな」
「軍隊は強いに限るけれどな」
それでもとだ、芥川がまた中里に話した。
「軍隊を強くするには銭が必要やな」
「兵を雇い入れて装備も買って他にもな」
「宿舎やら何やら必要や」
「それでやな」
「まずは銭や」
そこからだというのだ。
「それで我等完済は内政第一にしてるんや」
「その後で外交と貿易、それでやな」
「次に軍事や」
それでというのだ。
「そうした順位やからな」
「うちは内政にかなり力を入れているんやな」
「そや、それで九州もな」
今戦場となっているこの地域もというのだ。
「併合したらな」
「内政してくんやな」
「今の時点で結構以上に出来てるけれどな」
これは西郷の功績が大きい、西郷もまた為政者としてかなりの人物で九州の内政に力を入れてきているのだ。
「最新の技術を導入してな」
「農業も工業も発展させてやな」
「商業も盛んにさせてくで」
「道とか港もやな」
「整えてな」
「内政してくんやな」
「勿論堤とか橋もや」
そうした灌漑政策もというのだ。
「してくしな、今中国四国でしてるみたいに」
「もうどんどんしてそれでやな」
「豊かにする、幸い今は巨人も出てへんし」
急に出て来て何もかもを荒らす彼等はというのだ。
「それを幸いにしてな」
「徹底的にか」
「内政をしてくんや」
「巨人も出んしか」
「ああ、連中は僕がこっちの世界に来た時に二回位出て来たけどな」
関西の勢力圏にというのだ。
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