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夢幻水滸伝

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第三十七話 肥後へその九

「ちょっとな」
「五騎星の人等厳しいしな」
「規律だの何だのって」
「他の人達も」102
 それでと四人で話した。
「そやからな」
「あそこもやな」
「やっぱり雇ってくれるなら太平洋や」
「この地域が一番や」
 四人的にはとカレーを食べながら話す、そして一杯目のカレーを食べ終えて今度は海老フライカレーを食べる。白い皿の上に御飯を盛ってその上に海老フライを三つ置いてその上からルーをかけたカレーである。
 その海老フライカレーを食べつつだ、四人は今度はこれからの話をした。
「ほなここからな」
「次は長崎やな」
「守りの兵は夏目さんが送ってくれるし」
「守りの兵が来る間の留守を置いてな」
 最低限の彼等をというのだ。
「それでやな」
「次は長崎や」
「長崎手に入れたら大きいで」
「九州最大の国際貿易港やからな」
 それだけにとだ、四人で話した。
「あそこ手に入れような」
「そしてそこから天草諸島行ってな」
「次は肥後や」
「いよいよそこや」
 この国に入るというのだ。
「それで肥後も占領していってな」
「薩摩との境まで行こうな」
「それで人吉城を拠点にして熊本城は囲むだけ」
「それでええわ」
 人吉城は肥後の暫定的な拠点にするつもりだ、こうしたことを話してそうしてだった。四人は海老フライカレーも食べてだった。
 店の親父にだ、こぞって言った。
「三杯目頼むで」
「チキンカレーな」
「今出来た」
 これが親父の返事だった。
「それでその次はカツカレーだったよな」
「そや、そっちも頼むで」
「デザートまでな」
「そっちもすぐに作る」 
 こう言って実際にだった、親父は三杯目のカレーを出してそうして四人はそのカレーも最後のカツカレーを食べてだった。デザートのヨーグルトも最後のコーヒーも楽しんだ。そうして佐世保の掌握が済んでからだった。
 長崎に向かう、長崎も陸と海そして空から進んでいくと雪路は今回も戦闘は無闇な損害を出すだけと察してだった。
 きりのいいところで天草まで逃れた、そこで配下の兵達に言った。
「やれやれだね」
「大将としては不服ですね」
「そのお気持ちはどうしてもですか」
「ありますか」
「ああ、言っても仕方ないけれどね」
 それでもとだ、雪路は兵達にそうした顔で答えた。
「そう思うのはね、けれどこの借りはね」
「返されますね」
「絶対に」
「そうされますね」
「ああ、日向でね」
 まさにこの国でというのだ。
「それでだよ」
「日向で勝ち」
「そしてここでもですね」
「反撃に転じる」
「そうしますね」
「ああ、あんた達もね」
 長崎のニュアンスの言葉で言うのだった。
「いいね」
「はい、そん時はです」
「わし等も戦います」
 兵達も九州の訛りの言葉で応える。
「そしてそのうえで」
「連中九州から追い出しましょう」
「今は深く入られてますけど」
「絶対に」
「そうするよ、やられたらやり返せ」
 両手を拳にして打ち合わせての言葉だった。 
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