夢幻水滸伝
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第三十七話 肥後へその三
「本当にね」
「けれどその時間稼ぎは出来ているたいよ」
「そうかね」
「ああ、充分ばい」
「逃げてばっかりだよ」
「四人は警戒して周りを警戒しつつ進んでいるたいな」
「全速では来てないよ」
脇目も振らない感じでそうしてはきていないというのだ。
「こっちにね」
「それだけでも及第ばい」
「そんなものかね」
「これであんたがいないとばい」
雪路が兵を率いて肥前にいないと、というのだ。例えそれが寡兵で正面からの戦は出来なくともである。
「街に篭っていても」
「相手を警戒させてだね」
「充分な時間稼ぎになってるばい」
「いてるだけでもいいんだね」
「実際あんた相手が隙を見せたらどうするばい」
「その時は逃さないよ」
絶対にという返事だった。
「その時はね」
「ほら、そう言うばい」
「だからだね」
「いるだけでも全然違うばい」
「役立たずになっていないんだね」
「そうたい」
それは全然違うというのだ。
「だから胸を張るばい」
「役に立ってるからだね」
「それでね、それでばいが」
「これからのことだね」
「佐世保で粘って長崎でもばい」
「そこでも粘ってだね」
「天草に逃れてばい」
そうしてというのだ。
「肥後に来るばい」
「そして肥後でだね」
「余計に時間稼ぎばい、うちもやってるたい」
その時間稼ぎをというのだ。
「筑後を隙あらば攻めようとしているたい」
「本気でだね」
「あんたと同じばい」
そこはというのだ。
「だからここはばい」
「お互いにだね」
「時間稼ぎに徹するばい」
九州の西を占領していっている四人が率いる二万の軍勢のというのだ。
「そしてばい」
「決戦の時が来たらだね」
「転移の術で移るばい」
「東にだね」
「そうするばい」
まさにというのだ、こう雪路に言った。そしてだった。
純奈は雪路にこうも言った。
「しかしあの四人も関西の他の星の子達もね」
「ああ、嫌いじゃないね」
「うちはそうばい」
「私もだよ」
純奈もというのだ。
「四人も嫌いじゃないしね」
「中里さん達もばいな」
「むしろ好きばい」
そうだというのだ。
「だから戦が終わったらばい」
「楽しくやりたいね」
「そう思ってるばい、ただばい」
「今はだね」
「敵同士たい」
残念ながらとだ、こう言った純奈だった。
「今は」
「そうだね、敵同士ならね」
「戦うしかないばい」
「それでこっちが勝つ」
「そうするしかないばい」
「それがこっちの世界の決まりだね、私あっちの世界じゃあの娘と結構仲がいいんだけれど」
例の四人とはというのだ。
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