八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第百三十八話 忘れられないものその十
「これでお店で暴れる人がいたら」
「静かにしてもらうんだ」
「最悪の場合はね」
それこそというのだ。
「警棒を使うのよ」
「だからそっちの訓練もあって」
「体力使うから」
だからだというのだ。
「カロリーも必要よ」
「そうなんだね」
「我が国実際にメイドさん多いけれど」
「雇われるお家によっては」
「やばいお家もあって」
それでというのだ。
「備えもね」
「必要なんだね」
「まあ最悪は雇う人ね」
「変な雇う人だと」
「メイドさんは大変よ」
「それは気をつけないとね」
「大体日本人はいいのよ」
僕達はというのだ。
「お給料も待遇も対応もね」
「いいんだ」
「そうなのよ、けれどね」
「人によっては」
「雇って欲しくない人もいるのよ」
「そうなんだね」
「うん、それに日本人も大体なのよね」
中にはというのだ、よくも悪くも人はそれぞれだ。
「悪い人もいるわ」
「そうだよね」
「それに同じ人でもお天気と同じで」
「機嫌がよかったり悪かったり」
「義和はあまり変わらないけれどね」
「そうかな、いや」
そういえばだ、親父もいつもあんな性格だ。機嫌が悪いという時をあまりというか全く見たことがない。
「遺伝かな」
「あのお父さんの?」
「そうかもね」
思い直してこう答えた。
「そこは」
「そうなのね」
「うん、実際のところね」
「機嫌で変わったりしない方よね」
「そうだね、そこは親父似かな」
自分で言った。
「やっぱり」
「そうなのね」
「これが畑中さんになると」
あの人の場合はというと。
「親父以上にね、機嫌が悪い時とか」
「見ないわね」
「あそこまで安定感のある人はね」
それこそだ。
「他にいないよ」
「そうね、私から見てもね」
「性格も安定感あるよね」
「あの人の安定感は脅威よ」
「何かあの人を見てたら」
いつも冷静沈着でお仕事は迅速かつ完璧にこなして視野も広くて知識も豊富だ、こうした人だからだ。
「かくありたいって思うね」
「全く以てね、あの人が女の人だったら」
テレサさんはこうも言った。
「メイドの神様になっていたわ」
「そこまでだね」
「なってたわよ」
間違いないとだ、テレサさんは言葉の中に入れていた。
「実際執事さんでも完璧でしょ」
「そうなんだよね」
執事の神様と言っていい人だ。
「何処かの妖怪執事とは比べものにならないよ」
「あの妖怪執事は全く役に立ってないじゃない」
「だから比べものにならないって」
「いつも妖怪なんて、って言って検索してわかる」
「やっとね」
「まあ一緒にいて悪くないでしょうけれど」
「結構切れやすいけれどね」
執事というより友達という感じだ、尚子供達からは猫や狛犬の方がずっと人気があるらしい。
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