夢幻水滸伝
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第三十六話 長崎攻めその六
「種類もな、あと中にはドラゴンを使うのもおる」
「ドラゴンか」
「色々な種類のな」
「ひょっとしてそいつは」
「シェリルや」
彼女だというのだ。
「四智星の一人のな」
「やっぱりあいつか」
「あいつはそこも注意や」
「流石神星か」
「ドラゴンは一匹だけでも相当に強い」
芥川はこのことも話した。
「それを一度に何匹も使ってくるからな」
「余計怖い」
「東南アジアオセアニアを相手にする時はあいつも怖いか」
「リーと一緒にな」
「神星はやっぱり怖いな」
「人間としては普通やけどな」
能力はともかくとして、というのだ。
「そこは注意するんや、あと犯罪者を人間の盾にする戦術もあるで」
「モンスターを戦力にする以外にか」
「氷帝と雷帝のやり方や」
「犯罪者を刑務所に入れるんやないか」
「真っ先に危険な場所に放り込むんや、突っ込ませてそこに平気で攻撃するしな」
敵を攻撃する際に彼等も普通に攻撃するというのだ、狙ってはいないが攻撃範囲にいても躊躇せず攻撃するのだ。
「魂もそこで消し飛ばすし」
「そのまま死刑やないか」
「文字通りそうや、刑務所に入れたら設備の金とか食費とかかかるやろ」
「それは無駄ってことか」
「それで戦場で消耗品にしてるねん」
文字通りのそれにしているというのだ。
「死んでも一向に構わん、いやむしろな」
「そこで死刑にするんか」
「ちょっとでも軍律に逆らったらそこで死刑やしな」
「どっちにしても死ぬんやな」
「略奪とかしたら獣の餌か車輪刑や」
処刑される者の両手両足を大きな車輪で砕く処刑方法だ、そこから死ぬまで晒すのは言うまでもない。
「うちより刑罰は遥かにきついで」
「うちは精々鋸引きやからな」
死刑はあってもだ。
「獣の餌か車輪刑か」
「他にもえぐい刑罰一杯してるからな」
「氷帝や雷帝はか」
「怖いで、まあとにかくモンスターはな」
「倒すだけやないか」
「巨人以外はな。むしろ倒すより捕まえて」
そうしてというのだ。
「軍勢に入れる方がええわ」
「貴重な戦力になるんやな」
「強いだけにな」
そうなるとだ、芥川は中里に熱心に話した。
「なるで」
「ほな今後はか」
「そうしたことも考えてな」
「軍勢を整えていくんやな」
「人間の軍勢だけで装備だけやないんや」
それを整えるだけではないというのだ。
「モンスター使うのもやり方なんがこの世界や」
「よし、ほな東南アジアやオセアニアを加えたらな、中南米も」
「そうしたらや」
その時はというのだ、芥川も。
「モンスターを戦力にしてくで」
「それもどんどんやな」
「そうしてくで、それでそれは太平洋統一の時でな」
「今は九州の軍勢をどうするかやな」
「決戦で勝ってな、それで今豊前に入った」
筑前の南のこの国にというのだ。
「後はや」
「豊後やな」
「それで然るべき拠点を設けて」
「そこからか」
「日向で決戦や」
それに入るというのだ。
「そうなるで」
「そしてそこでの勝ち方次第でやな」
「戦が終わる、勝ち方も大事やからな」
ただ勝つだけではないというのだ。
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