| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第百三十四話 件その十

「そうでした」
「相手の方がです」
「もうわかっていてですね」
「隠れたのでしょう」
「幽霊にしても」
「特に霊は実体がないので」
 肉体がだ、それがあるから常に見られるけれどだ。
「隠れようと思いますと」
「自由にですね」
「隠れられます」
 姿を消せるというのだ。
「それが出来ます」
「それで妖怪も」
「はい、普通にです」
「消えたり出来る、いや」
 妖怪は実体がある、それならだった。
「隠れられるんですね」
「それぞれの場所で」
「そうですね、物陰とかに」
 隠れる場所は色々ある、物陰もそうだし水の中も天井裏も壁の向こう側もだ。それこそ幾らでもある。
「隠れられますね」
「六甲もそうですね」
「森ですからね」
 山自体がだ、そして森ならだ。
「木の中に入れば」
「それで、です」
「隠れられますね」
「簡単にです」
 それこそというのだ。
「それが出来ます」
「私も時々です」
 早百合さんがここで言うことはというと。
「ピアノに感じる時があります」
「ピアノに」
「はい、何かがいるとです」
 その様にというのだ。
「若しくは先程までいたか」
「それが早百合さんが来られたら」
「隠れたのか」
「妖精ですか?」
「そうですね、そしてグレムリンですね」
「あの機械の調子を悪くする」
「急にピアノの調子が悪くなってです」
 そしてというのだ。
「調べても何もなくまた弾いたら」
「調子が元に戻っていた」
「そうしたことがありました」
 そうしたこともあったというのだ。
「どうにも」
「そうしたこともありましたか」
「これはピアノだけでなく」
「他の楽器もですか」
「あるそうですし」
「他のそうしたものにもですか」
「機械もです」
 そちらもというのだ。
「パソコンも」
「何でもですね」
「あることです」
 急に調子が悪くなってそれがすぐに戻ることはだ。
「そうしたことはです」
「グレムリンの仕業ですか」
「そうだと言われていますが」
「実際にあったんですね」
「私が演奏している時も」
 そうした不思議なことがというのだ。
「あります」
「そうですか」
「はい、そうです」
「何かですね」 
 僕はその話を聞いて言った。
「人が見ていないと」
「妖怪、妖精達はです」
「何かをしていて」
「見るとです」
 不意にそうするとだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧