戦国†恋姫 ー無双の狩人ー
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第三章 異世界での狩り
前書き
どうも、兄犬です。
今回、モンスターが“ある原因で”続々と出現します。
まあその原因は、一話から見れば分かりますが....ではどうぞ。
此処でちょびっとオリ主プロフィール
名前 荒神 森羅
年齢 27歳
身長 210
体重 80
性格 余り他人との関わりを持ちたくないタイプ。自分に対して一度でも敵意や嫌悪と言った感情をぶつけてくる相手には、余り許容せず、会話もしたくないという面倒くさいという厄介な所がある。
イメージヴォイスは、津田健次郎。
得意武器 チャージ・アックス、スラッシュ・アックス、大剣、太刀、双剣。
久遠の頼みもあり、森羅の拘束から解かれた壬月は、未だに森羅の事を疑惑の眼で睨んでいた。
そんな彼女に久遠が問いかける。
久遠「どうだ?壬月。こやつの力量は?」
壬月「一瞬で私を体良く組み伏せ、そればかりか麦穂を殺気だけで威圧するなど...」
久遠「中々の良い武者振りであろう?」
壬月「安心出来る訳ないでしょう!!」
自信満々に言う久遠に対し、壬月は警戒心を強め叫んだ。
それについて森羅は....
森羅「当然の反応だ」
久遠「自分で認めるな、貴様」
森羅「不本意だが俺もそこの女と同じ、怪しすぎる者を自分の傍に置くなど殺してくれと言っているようなものだ」
森羅「いきなり空から降ってきたという訳も分からん登場の仕方をして、しかも何処から来たかも分からん」
森羅「挙句の果てに、刺客と思われても仕方がない」
久遠「むう...」
森羅に言われたことは全くの正論である。そして壬月が久遠に在る事を具申する。
壬月「即刻追放すべきです」
久遠「ならば麦穂。お前は如何なのだ?」
麦穂「私は.....」
彼女は何かを思案したかと思ったら、森羅に視線を向けてこう言う。
麦穂「私は...この方を、我が陣営にお加えした方が良いと考えます」
この彼女の発言に壬月が声を荒げる。
壬月「な....麦穂っ!?貴様も反対だったのではないのかっ!?」
麦穂「無論、今も不明な点が多すぎる為、まだ様子を見なければなりませんが.....」
麦穂「しかし壬月さま。貴方様を簡単に抑え込む方が、しかもそれが男性でですよ?
これ程の実力が在りながら、他国に追いやるなど御家にとって損失ですよ?」
壬月「そ、それは...」
そんな2人を余所に、久遠は結菜にも聞いた。
久遠「結菜の意見を聞こう」
結菜「私は彼を受け入れてもいいと思う。私もこの人に興味があるから...」
彼女の言葉に「ほう」っと呟きながら、不敵にニヤニヤし始める久遠。
結菜「な、何よ?」
久遠「いいや、何も♪」
そんな中、森羅が口を開く。
森羅「では俺は出て行けばいいのか?ならば俺の防具と武器を返して欲しいのだが...後は...............あ!あとついでに虎鉄も」
久遠「待て待て、安心せい。お前は何処にもやらんぞ。森羅、今からお前には鎧と武器を返す。
壬月、麦穂」
壬月と麦穂「「御意」」
2人は直ぐさま、森羅の防具...アカムトXと、チャージ・アックス...破光の盾斧を彼に返し、
それを確認した森羅は、直ぐに防具...アカムトXを纏い始め、そして着終わった。
これを見ていた壬月と麦穂は、アカムトXを纏った森羅に感嘆の言葉を述べる。
壬月「これは...何と」
麦穂「ええ...洗練されていると言っても過言ではありません」
そしてそれは2人だけではなく、結菜もそうであった。アカムトXの迫力に、彼女は息を呑むしかなかった。
そして久遠は.....
久遠「おお!!何と言う出で立ちだ!この様な鎧はどうやって作ったのだ?それにこの武器は...」
チャージ・アックスに触れようとすると、森羅によって阻まれる。
森羅「もういいだろうが。それなりに結構触ったのだろう?だったらもうダメだ」
久遠「何故だ?良いではないか」
森羅「ダメだ。それよりも一度外に出たいのだが、いいか?」
久遠「うーむ。ならば麦穂、共に行け」
麦穂「分かりました。久遠さま」
森羅が外出を求めた事に対して、久遠が麦穂に彼の同行を指示した。
森羅「はあ....監視か」
久遠「まあそう言うな、これもお前の為でもある。では今は夜中であるが、まあお前ならば心配はないと思うが、気を付けろよ」
森羅「ああ、では行くか。ああっと...」
麦穂「麦穂とお呼びください。森羅殿」
森羅「ああ。そうだ、虎鉄の事だがアイツの方は大丈夫なのだろうな?」
久遠「ああ、今は家来の者たちに面倒を見させているから、心配するな」
森羅「分かった。では頼む麦穂」
麦穂「はい」
そう言い、森羅はチャージ・アックスを背中に背負い、麦穂と共に部屋を後にする。
久遠「ふふっ♪」
久遠が嬉々としている中、壬月が話しかける。
壬月「殿、あの男をどうなさるのですか?」
久遠「うん?まあそうだな。いっそう我を押さえようとする男たちから、守る為の盾になって貰うと言うのはどうだ?」
結菜「それは...彼に夫になって貰うと言う事?」
久遠「うむ。どうだ?」
久遠の提案に結菜と壬月はあきれ果て、溜息を吐いた。
結菜と壬月「「はあ」」
久遠「何だ、2人とも反対か?しかしそれを抜きにしても、あやつの力量は分かったであろう?」
壬月「ええ。しかし私は未だ信用はしておりません。今後のあの男の同行には眼を光らせて頂く」
久遠「はあ...好きにせよ」
壬月「御意。そういえば....昨今、市井では怪事件が多発しておる模様ですが、あの者は大丈夫であろうか?」
久遠「何を言っておる。あやつはお前を一捻りにした男だぞ?大事ないだろ」
結菜「だといいけど.....」
久遠「森羅の事に関しては、評定の間で話すとしよう」
【麦穂side】
私は、鎧と武器を取戻した森羅殿を、私の案内で夜の街中を歩いています。
その間、私は最近頻発している事件について話している。それは人を喰らうという化け物の話しです。
森羅「化け物?」
麦穂「はい、既に幾人もの方が襲われ、喰われたとか....」
森羅「ほう...モンスターか?しかし違うか...」
先ほどから、森羅殿から奇妙な言葉がでます。何なのでしょうか?聞いてみますか。
麦穂「あの...森羅殿」
森羅「ん?何だ」
麦穂「あの...もんすたぁとは、一体何のですか?」
森羅「モンスターとは、言うならば唯の巨大な怪物の事だ。唯己の縄張りを作り、そこで獲物を取り、喰う。それだけの奴らだ」
麦穂「そう...なのですか...「ただ」はい」
ただ.....何だろう?
森羅「ただ...その獲物という枠に、人も入っている」
麦穂「え!?人もっ!?」
森羅「ああ」
そんな化け物がいるなどと....私がそう思っていると、突然森羅殿が歩みを止めました。
麦穂「森羅殿?如何為さいました?」
そして指を、ご自身が見ている方向に指していた。
森羅「まあ、“あれが”そうだ」
麦穂「え?」
私はその先へ視線を向けると、そこには....
ぐちゃ、ぐちゃ、ぐちゃ、ぐちゃ...と、人の亡骸を美味しそうに食べている。
体毛が青く、両腕が固たそうな形で、まるで大きな....
森羅「熊みたいだろ?アイツの名は、アオアシラ。別名、青熊獣」
麦穂「え!?森羅殿!あの熊の化け物を知っておるのですかっ!?」
森羅「ああ。あれが俺たちハンターが狩る対象のモンスターの一体だ。普段の彼奴は、蜂蜜が大好きでな。あだ名がプーさんとも呼ばれて、親しまれているんだ。あれでも女ハンターたちには人気のモンスターだ」
そう淡々と答える森羅殿を余所に、熊の化け物がこちらに気づいた。
私は直ぐに刀を抜き、熊の化け物に立ち向かった。
麦穂「はあああああああああああああああ――――!!!」
ガギンっ!!!
麦穂「くう!!固いっ!!!そんな!!」
グアアアアアアアアアアアアアッ―――――!!!
熊の化け物の片腕に阻まれ、攻撃が通らず、私はそのまま吹き飛ばされてしまった。
そんな私を.....
ガシッ!!
麦穂「え?あれ?私は?今、吹き飛ばされてしまった...はず」
森羅「全く...人の忠告を聞かずにモンスターに挑むバカが居るか。それにモンスターを殺せるのは、俺たちハンターのみだ。普通の刀や槍といった武器では殺せんぞ」
麦穂「森羅殿!!」
彼が私を抱きとめて下さったんだ。しかも、この抱え方って...お、お姫様抱っこっ////!!!
麦穂「あ///あの///!森羅殿///この態勢は///あの....」
私がそう言うと、彼は何も言わずに道の端に、そっと降ろしてくれた。
森羅「此処で待ってろ。直ぐに終わる」
えっ!?直ぐにって....
麦穂「ま、待ってっ!!森羅殿!!」
私がそう呼んでも彼は立ち止ってくれなかった....森羅殿.....
麦穂sideEND
森羅の目の前に、本来戦国の世界に存在しないはずのモンスター...アオアシラが居る。
何故にアオアシラが居るのかは不明だが、そんな些末な事は森羅にとって如何でも良い事である。
ハンターのやる事は決まっていつも一つだ...目の前に獲物が現れたのなら、狩る。それだけなのだから....
森羅を見て、アオアシラが警戒と後ずさりをし始めた。しかし当の森羅は悠々と腕を前に組み、アオアシラが向かってくるのを待っていた。
しかし一向に攻めて来ないので、彼はアオアシラに向かって指を翳し、ジェスチャーで挑発した。
クイックイッ(さっさと来いという意味合いである)
ブチッ#!!!っと堪忍袋がキレた音がしたと同時に、アオアシラが彼に襲い掛かる。
グアアアアアアアアアアアアアアアアアアア――――!!!!
咆哮を挙げながら、襲い掛かるアオアシラに対し、森羅は至って普通で余裕であった。
しかしこれを見ている麦穂にとっては心臓に悪く、声を荒げてしまった。
麦穂「し、森羅殿っ!!!」
しかし.....
ガンっ!!っと音ともに、アオアシラの鋭利な爪による引っ掻く攻撃をチャージアックスの盾で止めた。
アオアシラ「ガ、ガア?」
森羅「...死ね」
ズバンッ!!!っという大きな音と共に、アオアシラの頭の上から高出力属性解放斬りが振りかざされた。
簡単に言えば、ようは森羅がアオアシラにカウンターを決めたと同時に、奴の体は真っ二つになったのだ。
これにより、アオアシラは絶命した。この光景に驚き見ていた麦穂は、ただ呆然するしかなかった。
そんな彼女に近づく森羅は、ケロッと何事も無かったかのように澄ましていた。
森羅「大丈夫か?麦穂」
麦穂「ハッ!!し、森羅殿っ!!そ、その大丈夫なのですかっ!?」
森羅「ああ。それよりもだ....そろそろ出て来い。覗き見は終わりだ」
麦穂「え!」
森羅がそう言うと、背後の建物の屋根から2人の人影が現れ、そして森羅たちの前に跳躍し、飛び降りた。
その2人の人物に麦穂は心当たりがあるようだ。
麦穂「あ、貴方たちは!」
???「はんっ!最初からお見通しとはねぇ~」
金髪で、露出多い格好の女性が1人。
???「母ぁ。こいつヤバい感じすんぞっ!!殺すか?」
同じく金髪で、何処となく金髪女性に似ている所がある少女が1人。
???「いいやぁ、やめときなクソガキ。それにアイツの傍に五郎左が居ると言う事は、敵じゃないということさぁ」
???「ちっ!何だよ!」
森羅「...貴様等は?」
???「あぁ?ワシは森桐琴可成だ。こっちはワシの娘の....」
???「オレは森小夜叉長可。文句あっかっ!!この鬼野郎!!」
森羅「....はあ~」
そんな彼女らに溜息を吐く森羅であった....続く。
後書き
如何ですか?コメントなど在りましたら、どうぞ宜しくお願いします。
それではまた次回......
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