夢幻水滸伝
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第二十七話 浮島の内政その十三
「そやからな」
「こっちは相手以上に効果的で大規模な内政か」
「それをしてな」
「国力を蓄えるんやな」
「それでその国力で勝つ」
「うちの基本戦略か」
「芥川君が最初から決めてるな」
綾乃は微笑み芥川を見つつ中里に話した。
「それや」
「何につけても内政か」
「攻めるよりもな」
「国を豊かにさせて」
「それで武具もええもの造ってな」
それも備えてというのだ。
「補給も整えて、そこでものを運ぶ車や船も用意して」
「通る道とかもやな」
「整えてな」
「戦ってか」
「勝つ、やっぱりな」
何といってもというのだ。
「戦は国力や」
「それが第一か」
「そうやで、実際それで今まで勝ってきてるやん」
「ああ、鉄砲も空船も他の勢力よりよおさんあってな」
中里も戦の場で実感してきた、鉄砲等の多さがどれだけ有り難かったかが嬉しかったのだ。
「よかったわ」
「あと道が整ってるから」
「軍勢の移動も楽やったわ」
「そうしたことが出来てな」
「効率的に戦えるか」
「そやねん」
「戦の場で勝つよりもか」
中里は考える顔になり述べた。
「その前の段階をか」
「全部整えてな」
「勝つものやな」
「そや、内政やで」
「何といってもやな」
「それでこれまでも勝ってきてるし」
「これからもやな」
日本、ひいては太平洋を統一しさらにというのだ。
「そうして勝ってくか」
「そういうことや」
「よし、ほな僕も時間がある時は」
「内政頼むで」
「そうさせてもらうわ」
こうしたことを話してそしてだった。
中里は浮島の視察の後で本格的に内政に入った、しかしその内政の中でだ。芥川に御所の中で言われた。
「ほな次はや」
「九州か」
「そや」
「そことの戦か」
「向こうから動きがあった」
芥川はその目を鋭くさせて中里に話した。
「攻めてきそうや」
「相手の方からか」
「攻めて来る気配がある」
「ほなこっちもか」
「座して何もせんことはせん」
絶対にというのだ。
「防ぐ、そしてな」
「そこからか」
「逆に攻めてや」
そうしてというのだ。
「九州を統一するで」
「そうするか」
「そや」
まさにというのだ。
「九州も併呑する」
「九州も併呑したら」
「これでうちは西日本を全部掌握したことになる」
旧習を倒しそして併呑したらというのだ。
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