夢幻水滸伝
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第二十七話 浮島の内政その十一
「田んぼが見渡す限りってのはな」
「これがあるのが日本や」
「そやな、水田が広がってるのがな」
「日本や」
「我が国の原風景ってやつか」
「そうやと思うで」
「そやな、日本はな」
まさにいうのだ。
「田んぼやな」
「麦とかもあるけれど」
主食としてだ、実際にこちらの世界の日本でも植えている。
しかしだ、主食はというのだ。
「お米やな」
「何ていってもな」
「お米の方がええで」
「日本におるとそうなるな」
「そやからこうしてこの島でもや」
「これだけの面積を使ってやな」
「作ってるねん」
実際にというのだ。
「それで皆で食べてやっぱりな」
「お米もやな」
「売ってるねんな」
「そやで」
「あとよおさんの農地があるに越したことはないけど」
芥川がここで話すことはというと。
「不在地主とかな」
「ここでまたマルクスやな」
「こうしたことはあるけれどな」
「そこで極端にやな」
「そや、不在地主とかな」
そうしたことはというのだ。
「あまりよくないからな」
「それと小作人もか」
「雇うのはいいにしても」
「小作はか」
「よくないからた」
「工業と一緒でか」
「賃金とか契約とかのことはしっかりしてな」
政として、というのだ。
「所謂地主が変に力持つのは避ける」
「そうしていくんやな」
「そや」
「変に力持ったらやばいか」
「私兵とか雇ったりな」
この世界にいる国人衆の様にというのだ。
「そういうのされたら厄介や」
「兵は持たさんか」
「あと農地の売り買いとかもちゃんと定めて困ってる農家は政府が助けて自助努力を助ける」
「自分で何とかせん奴はあかんか」
「そうした奴助けたらあかんやろ」
芥川はそうした者達についてはばっさりと切り捨てた。
「やっぱり」
「こっちの好意に付け込んでさらにか」
「甘い汁吸おうとするからな」
そうしてくるに決まっているからというのだ。
「そやからな」
「そうした奴はか」
「助けん、どうとでもなってもらう」
「あくまで自分でどうにかしようっていう奴だけか」
「社会的弱者救済は絶対にせなあかんが」
「甘い汁吸おうって奴はか」
「逆に罰するべきや」
助けるどころか、というのだ。
「その辺りの幹w前も大事や」
「そういうことか」
「あっちの世界やと生活保護貪ってる奴おるな」
「ああ、本来保護受けるべき人等が受けられんで」
「自分は被害者だの何だの役場で喚いてな」
そのうえでというのだ。
「生活保護分捕ってる」
「自分は働いててもやな」
「しかもこれが碌な仕事やない」
所謂裏の仕事だというのだ。
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