夢幻水滸伝
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第二十三話 神星の者達その十一
「併呑か」
「中央アジアもか」
「勿論や、全部こっちの勢力にしたらな」
「星乃連中も仲間にしてか」
「そうする」
まさにというのだ。
「そうなればもうあっちの世界の統一に大きく進む」
「そやからか」
「そや、あの連中を倒すで」
絶対にというのだ。
「ええな」
「わかったわ、そうしよか」
「欧州とかアフリカのはそれからや」
インド、ロシアを倒した後だというのだ。
「そうするからな」
「わかった、ほなな」
「あの連中や、しかし相手も強いから」
「そこは用心してやな」
「やってく、こっちを万全にしてな」
国力も何もかもを整えてというのだ。
「戦うで」
「こっちを万全にしてから戦う、やな」
「その通りや、ほなこれからな」
芥川は中里そして綾乃にあらためて言った。
「僕等のクラスに戻るか」
「そうしよか」
「ああ、ただな」
「ただ?」
「何かな」
ここでだ、こうも言った中里だった。
「予感やけどな」
「まだ何かあるか」
「ああ、これまで一通り会ってきたけれどな」
星の者達と、というのだ。
「まだ会いそうなな」
「そんな気がするか」
「ちょっとな」
こういうのだった。
「そうも思ったけれどな」
「そんな予感するわ、うちも」
綾乃も言ってきた。
「そう言われたら」
「そやな」
「何かな」
「それでこう思うとや」
まさにとだ、中里はさらに言った。
「出て来るもんやからな」
「相手の方から」
「そんな時あるからな」
「どういう訳か」
「人と人の巡り合わせって不思議なもんで」
会うかも知れないと予感すれば実際にというのだ。
「会うからな」
「そうなることもあるから」
「また誰かに会うか」
「そうかも知れんな」
芥川も言ってきた。
「そう言われると」
「そやな」
「ああ、僕は忍者やしな」
芥川はあちらの世界での自分の話もした。
「勘には自信があってな」
「それで勘がやな」
「有り得るって教えてるわ」
実際にというのだ。
「不思議にな」
「そうか、ほなな」
「ああ、出て来たらな」
「そいつ等と挨拶するか」
「そうしよか、まあ敵同士やけどな」
その会う相手とは、というのだ。
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